人間ドックで診断される「視神経乳頭陥凹拡大」って?

視神経乳頭について


人間ドックの結果をみると、表題のような所見が書かれているのを見た事はありませんか?聞きなれない言葉ですが、目の奥(眼底)には視神経乳頭(ししんけいにゅうとう)なるものが存在します。まずはこの視神経乳頭について説明していきます。

かねてより眼球はカメラのつくりによく似ていると言われます。眼球の内側にはカメラのフィルムに相当する「網膜」と呼ばれる組織があり、瞳孔から眼の中に入った光はこの網膜上に像を結びます。網膜には視細胞という光に反応する細胞が1億個以上も存在していて、ここで感知された情報は視神経というケーブルを通って脳へ伝えられます。(人間の立場からみると、何が見えたかがわかることになります。)

視細胞と脳を結んでいるケーブル「視神経」は100万本を超える程存在するといわれています。その1本1本は目の奥へ向かって伸びていて、やがて1つの太い束となるように集まっています。そして1本になった視神経の束が脳へと向かうために、眼球の壁(強膜)を突き抜けるこの一点のことを「視神経乳頭」と呼んでいます。

視神経乳頭陥凹拡大とは


視神経乳頭の中央部分はほとんどの人がもともと少し凹んでいます。生まれつき凹みが大きい方も小さい方もいます。この凹みのことを「視神経乳頭の陥凹(かんおう)」と呼んでいます。

↑上の写真は正常と判定された視神経乳頭、
↓下の写真は視神経乳頭陥凹拡大と判定されたものです。
視神経乳頭陥凹拡大真ん中部分あたりの凹みが明らかに下の写真の方が大きいのが確認できます。

視神経乳頭の陥凹はどんな人にもありますが、この凹みが標準的な大きさから考えて異常に大きい場合、陥凹拡大と診断を受けます。

視神経乳頭陥凹拡大と診断された後はどうしたら良い?


まず、この凹みが標準より大きいと判定されるとこの診断がくだります。これが病的な凹みであるのか、生まれつきのもので正常の範囲内として考えて良い凹みであるのかは眼科における精査が必要となります。生まれつきの場合は経過観察とされることがほとんどです。

では、病的な異常の場合はどうでしょうか。視神経細胞が減るとこの凹みが大きくなります。これが原因で視神経乳頭陥凹拡大が起きている場合は、まず緑内障が疑われ罹患していないかを精査していくことになります。

緑内障とは視神経細胞が次第に減少し、失明にまで至る病気です。減少した視神経細胞は再生される事がないため、失ってしまうと二度と元の状態に戻す事はできません。さらに、初期の段階で見え方における自覚症状だけで気が付く人はほとんどいません。人間の目は2つあるため、仮に片眼に異常が起きていても、もう片方の眼が見え方を補ってしまう為、なかなか異常が起きている事に気が付くことができないのです。

聞きなれない視神経乳頭陥凹拡大、放置してしまうと目が見えなくなってしまうこともあるという事を念頭に、定期的に眼科での経過診断を受けるよう心掛けることが大切になるのです。

すっきり見たいのに、ぼんやり見える黄斑前膜

黄斑(おうはん)とは?


まずは、黄斑とはどのような器官なのかについてです。人間の目はよくカメラの構造に例えられてその構造が説明されます。カメラでいうフィルムにあたるのが網膜、カメラの絞りの部分は虹彩、水晶体は膨らむ事によって、遠くや近くにピントを合わせることができるのでカメラのオートフォーカスにあたるというとわかりやすいでしょうか。

黄斑部中心窩

黄斑とは網膜の中央部分にあり最も感度が良い、すなわち物を見るために一番重要な役割を果たす部分です。黄斑の中で視力が最も出るところは中心窩(ちゅうしんか)と呼ばれています。

黄斑前膜とは?


黄斑は上述のとおり物を見るためにとても大切な部分なのです。では、表題の黄斑前膜とはどのような病気なのでしょうか。

黄斑前膜とは、黄斑部に不要な膜ができて見え方に支障が出る病気です。

主な原因は加齢によるものであり、年齢とともに眼球内にある硝子体に老化現象ともいえる変性が起こります。これは硝子体が網膜から自然に離れていく現象です。この時に網膜からはがれていく硝子体がきれいに離れずに部分的に残ってしまうことがあります。この残った薄い膜が黄斑前膜を形成していきます。眼底内で出血を起こしたりする危険性はありませんが、日常生活において「見え方の質」による支障が心配されます。見たい物がスッキリと見えない事はやはり人間にとってストレスでしかないのです。

黄斑前膜光干渉断層計(OCT)で撮影してみると違いがよくわかると思います。

左側の写真は正常な網膜の断面図です。綺麗でなめらかな状態です。右側は網膜前膜できている状態で、矢印が示しているあたりに膜のようなものが浮き上がって見えています。この膜が見え方の質を低下させてしまっている原因です。

また、眼科医により黄斑前膜は黄斑上膜・網膜前膜・網膜上膜と呼び方は様々ですが同じ病気の事です。

実際の見え方への支障


黄斑前膜の初期の状態であれば、ちょっとすっきり見えないという程度ですが、きれいに離れずに残った膜は次第に分厚くなってきます。分厚くなると、収縮し黄斑表面が波打ちます。そのため「モヤっとして霧がかかった感じ」「波打って線が真っすぐ見えない」「歪んで見える」と感じる方が多いです。

簡単なゆがみのセルフチェックは、次のような格子状の網目部分が綺麗に見えるかで確認することができます。

<チェックの方法>
①片目を隠して真ん中の黒い点を見つめます。
②自然に視界に入る網目が曲がっていたり、歪んでいたりしていませんか?
③綺麗に網目が見えない場合は、すぐに眼科を受診しましょう。

歪みのチェックアムスラーチャート(図は拡大してご利用ください。)

黄斑前膜と診断されたら


程度にもよりますが、初期の段階であれば経過観察となることがほとんどです。特効薬があるわけでもありませんので、薬が処方されることはありません。失明に至る病気でもないので、診断されたからといって慌てる必要はありません。

日常生活に大きな支障が出るように症状が進行してきたときには、手術によって黄斑部に残存する不要な膜を取り除かなくてはなりません。その際の状態により、専門の病院に手術の紹介をさせていただきます。

黄斑前膜を診断するには、「視力検査」「ゆがみのチェック」「眼底検査」が行われます。また、「光干渉断層計(OCT)」で眼底を痛みなどの苦痛なしで撮影することで初期の発見に大きく貢献されます。

定期的な診断を受けずに黄斑前膜が大きく進行してしまうと、日常生活に差し支える程の視力低下、さらに網膜が変形するにまで至ると手術をしても十分な効果が得られずに視力不良のままになってしまう事もあります。

診断を受けた際には、初期段階であってもその後の進行具合をチェックする定期検査を必ず受けるようにします。3ヶ月ごとが受診の目安です。

ぶどう膜炎って、ちょっと厄介なのです。

ぶどう膜って何?


実りの秋です。ぶどうが大好物のA子です。この季節が毎年楽しみなのでありますが、目にも「ぶどう膜」と呼ばれる器官が存在するのはご存じでしょうか?

光は黒目(角膜)から入ってきますが、目には大量に光が入らないよう虹彩という調節レバーのような器官があります。さらにピントを合わせるための目の筋肉にあたる毛様体、目全体に栄養や酸素を運ぶための脈絡膜があります。これらの器官には血管やメラノサイトが豊富に存在するため、名前の通りぶどうの実に似た色の組織となっていて、主にこれら3つの器官を総称してぶどう膜と呼びます。

眼球断面図イラスト

ぶどう膜炎の症状


美味しそうな名前とは裏腹に、ぶどう膜が何らかの原因で炎症を起こす病気をぶどう膜炎といいます。目に起こる症状も様々あり、酷い充血、視力の低下、飛蚊症のような症状、合併症に鈍痛がずっと続くこともあります。そしてぶどう膜炎は大変厄介な病気なのです。

厄介な理由として、まず炎症を起こしている原因がなかなか特定できない事が挙げられます。病気というのは大抵の場合、原因に対し処置・治療をします。炎症が起きている原因がわからなければ本当にこの薬を使っていてよいのか判断が難しくなるのは当然ですし、治るまでの時間もそれだけ多く要することになります。ぶどう膜炎が原因不明のまま終わる事も珍しくありません。

大まかに原因を分類すると次のようになります。
1)原因不明
2)感染症に起因するもの(細菌やウィルス等が原因)
3)感染症に起因しないもの(慢性的な病気が原因)
4)悪性腫瘍

また、原因がわかったとしても慢性的で治りにくい病気が原因でぶどう膜炎を引き起こす場合、元の病気を何とかしないと再発を繰り返してしまうことになります。

ぶどう膜炎を引き起こす病気


特定の病気が原因でぶどう膜炎をが起きる事もわかってきています。次のような治りにくい病気が原因の場合は長期的な治療を要することになります。あまり聞きなれない病名かと思いますが挙げてみます。

<サルコイドーシス>
全身の様々なところに肉芽腫ができる原因不明の病気です。目においては虹彩に肉芽腫ができ、炎症を引き起こします。(※肉芽腫とは慢性化した免疫学的な炎症反応のことを指します)

<フォークト-小柳-原田病>
人間の体を守るための「免疫」が、自分の正常な細胞等を攻撃してしまう自己免疫疾患の1つです。初期症状として、頭痛・頭皮がピリピリする・酷い耳鳴りといった症状の後にかすんで見えるような急激な視力の低下を訴えます。

<ベーチェット病>
原因不明で全身に血管の炎症を起こす病気です。口腔粘膜をはじめ、目、関節、消化器管、皮膚など血管が存在する様々な箇所に異常を引き起こします。最も多いのは口腔内の潰瘍症状と言われています。目においての変性は男子の確率が高く7割程度、炎症を繰り返すことで徐々に視力を失ってしまう危険性があります。

<悪性腫瘍>
いわゆる、癌(がん)の事です。まわりの組織を巻き込んで浸食するように広がっていきます。悪性腫瘍が急激に増加することで、正常な細胞に栄養や酸素が供給されず様々な必要機能が正常に作動しなくなっていく病気です。

ぶどう膜炎の治療について


現状起きている炎症を抑える強い薬「ステロイド薬」という薬を点眼、内服等によって投与することが一般的です。しかし、ステロイド薬は一時的に炎症を抑える効果には優れますが、長期的な投与は副作用を引き起こす心配があるため、避けるべきと言われます。

ぶどう膜炎は先に説明したような治りにくい病気が原因の場合には再発を繰り返すことも多く、主治医との継続的な治療が必要とされます。

診察時には些細な事でも医師へ伝える事が大切


原因不明のまま終わることも多いぶどう膜炎です。現れる症状にはやはり個人差があります。しかし、ご自身におきた些細な症状がヒントとなり、病気の発見へつながることもあります。ご自身の身に起きた症状はどんな小さな事でも医師に伝えるよう心掛けてみましょう。

目のアンチエイジングに「サンテウェルビジョン」

参天製薬より発売されている「サンテウェルビジョン」をこの度取り扱う事になりました。1日に必要なルテインを手軽に摂取できるサプリメントです。
サンテウェルビジョン

ルテインとは?

ルテインとはカロテノイドの一種であり、目においても主に水晶体や網膜(主として黄斑部)に必要とされる栄養成分です。外界から目に入る光ダメージを軽減させる働きがあります。特に目にとっては強すぎる青色光(ブルーライト)を吸収し、白内障や黄斑変性症、老眼など加齢によって起こりやすい病気を予防する役割を果たします。

ルテインの必要量はどのくらい?

体内ではルテインを生成することができないため、通常では毎日の食事によって摂取が必要となります。緑黄色野菜などに多く含まれています。しかし、毎日の必要量の目安は20㎎。含有量が多いとされるほうれん草で約1.3束、ブロッコリーで約4.2株を食べる事はなかなか難しいです。体内においても、一度摂取したルテインは加齢、喫煙、太陽光、パソコン、偏食、ストレスなどによってどんどん減少します。そのため継続的に摂取をしていく必要があるのです。

抗糖化って?

抗酸化作用という言葉は近年はよく耳にするようになりましたが、「抗糖化」作用とはあまりなじみがありません。意味は言葉のとおり、糖化させないという働きの事をいいます。
糖化とは、体内で余分な糖分とタンパク質が結合し「老化原因物質(AGEs)」が作られ体内に蓄積されることを意味します。サンテウェルビジョンには、この糖化をさせないようにする成分「ヒシ果皮ポリフェノール」50mgを配合し、目の老化を抑制する役割を果たします。

料金や飲み方は?

当院では4,000+税(8%軽減税率)で、1袋60粒入4,320円です。1日2粒でルテイン20mgを摂取することができます。水またはぬるま湯で飲みます。サプリメント(=食品)ですので、薬のように決められた摂取時間はありません。いつ飲んでも問題はありませんが、吸収効率を考えると食後30分以内が効果的と言われています。
実際のソフトカプセルの大きさや形状を確かめたい方には、サンプル品を用意しています。受付スタッフまでお申し付け下さい。

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2020年9月30日(水)までは2袋購入で、もう1袋プレゼント!!キャンペーン中です。

※補足:2020年10月1日 キャンペーンは終了しました。完売ありがとうございました。

糸くずみたいな物が見えるけど、放置して良いの?

飛蚊症って何?

「糸くずみたいな黒い物体が見える」
「黒い点々のような物が見える」
「光の輪のようにな物が見える」
「キラキラ光るような物が見える」
等、様々な物体がそこに存在しないのにも関わらず、見えることがありませんか?うっとおしいので、目をこすったり瞬きをしたりするでしょうがなくなりません。視線を移動させてもやはり残ります。

 こういった見え方の違和感が出ていることを眼科医に伝えると「飛蚊症(ひぶんしょう)」と診断されるでしょう。文字通り、蚊が飛んでいるように見える症状を表しています。

 表題の結論を言うのであれば、放置しておいて様子をみて良い場合と早急な治療が必要になる場合に分かれます。

糸くずみたいな物体は何なの?

 では、この糸くずみたいな物体の正体は何なのでしょうか?飛蚊症の症状は、多くの場合が加齢により発症します。まずは加齢が原因の場合の正体についてです。
 目には硝子体というゼリー状のような繊維でできた組織があり、老化ととも固く劣化していきます。そのため、ゴミのようになった繊維が硝子体の中に浮遊し、その影が糸くずのような形であったり輪っかであったりと個人によって形や色は様々ですが見えるようになります。このような飛蚊症を生理的飛蚊症といいます。
 
 対して、治療が必要な場合です。眼底から出血をしてしまっいて、血が黒い水玉のように見えている。網膜が剥がれ落ちてきていて、その膜が影のように揺れて見えていたり、ピカピカ光るように反射して見えている。といったように老化現象によるゴミのようにな浮遊物ではないものが写って見えていることになります。

 どちらのタイプであるのかは、自己判断は大変危険ですから眼科医の診断を受けるようにします。

飛蚊症の治療について(経過観察の場合)

 飛蚊症の治療についてお話しをしますと、飛蚊症の起きている原因によって異なります。先に説明しました「生理的飛蚊症」であれば、いわゆる老化現象により起こる事です。年を取らないようにすることはできません。そのため治すこともできません。
 また、強度の近視が原因の場合についてです。強度近視の方は眼軸が長いため、網膜が眼軸の長さにぴっぱられ薄い方が多いのです。そのために萎縮変性が起こり硝子体を濁らせ、飛蚊症を引き起こします。
 これらの診断の場合は経過を見守るしかありません。非常にうっとおしく感じるかもしれませんが、気にしないようにうまく飛蚊症と付き合うようにすることです。

 しかし、気を付けなければならないことがあります。一旦経過観察の診断を受けたとしても、治療を要する飛蚊症に変わることもあります。急に糸くずの数や大きさが増えたというようなときはすぐに眼科医の診断を受けるようにします。

飛蚊症の治療について(早期の治療を要する場合)

 では、別の病気が原因で飛蚊症を引き起こしている場合です。これはその原因となる病気を何とかするよう治療をしていきます。

 病的に飛蚊症を引き起こす場合は次のようなことが考えられます。硝子体剥離という病気があります。これは網膜と硝子体の接着部分が剥がれてしまい、放置しておくと視力に大きな障害が起こります。剥がれた部分が影として視界に写りこみ飛蚊症となります。また、糖尿病や高血圧などの基礎疾患が原因となり飛蚊症は起こります。これらのような基礎疾患で血管が痛み眼底出血が起こります。この場合は、基礎疾患のコントロールをしっかりして眼底からの出血を止めなければ再発が繰り返されます。
 突発的な「目の打撲」も原因になります。転んだり、ボール等が当たり目を強く打ってしまった時に眼科医は眼底出血がないかを確認します。硝子体には血管が無いため、一度眼底からの出血が広がると自然に吸収されるまでには非常に時間を要します。
 強度近視の方の場合、経過観察となることが多いですが、網膜にあった小さな孔(あな)が大きく広がってしまった際には適切な処置をすぐに受けることが必要となります。他にもぶどう膜炎等の炎症や感染症などからも飛蚊症は起こりますから、適宜処置が必要となります。

飛蚊症の予防法

 これといった特効薬がないため、基本的な生活習慣を見直すことから始めましょう。バランスの良い食事と十分な睡眠がまずは挙げられます。目が疲れすぎない様に適度な休憩をはさむことも大切です。
 また、生理的飛蚊症に関しては老化が原因です。抗酸化作用のある食品やサプリを積極的に摂取したり、喫煙をしない、紫外線をなるべく浴びないように努めることが予防に繋がるのではないでしょうか。

フォーシーズン(4season)遠近両用ハードコンタクト

遠近両用ハードコンタクトについて

近年、使い捨てではないコンタクトレンズはこぞって製造が中止されていく傾向にあります。その中でもハードコンタクトはソフトに比べればまだ、コンタクトレンズユーザーの1割程度が使用させているのではないかと言われています。これはやはり強度の角膜乱視等があり、ソフトレンズでは矯正が難しいという方が愛用している。また、長年ハードコンタクトを使用してるので、そのまま使い続けているということが考えられます。

定期交換タイプの遠近両用ハードコンタクト

先日のブログで「ほぼ使い捨てのハードコンタクト」、メニコン社よりフォーシーズンという製品が発売されたと紹介をしましが、さらにこのタイプで遠近両用(バイフォーカル)が登場しています。

フォーシーズンバイフォーカルの特長として、

*スペアを手元に置いておける。遠近両用のハードコンタクトといえば、1枚でも万単位で金額を要しますから、使い捨てならではの利点ですよね!

*季節ごとのイメージとしてレンズに色がついているため、気分を変えるというより左右の見分けが一目でわかるように組み合わせて使う事ができます。

*汚れがたまってきたところで、真新しいレンズに変えられるのは目の健康を考えると非常にありがたいものです。

4seasonバイフォーカル

無料で1ケ月間、貸し出しサービスがある

実際コンタクトを使っていると、どんなに良い製品であっても自分の目に合うかどうかが問題になってきます。

フォーシーズンに関わらず、メニコン社の製品はメルスプランで使える製品がほとんどで、1カ月間のレンズ代金無料の貸し出しサービスがあります。

このサービスを受けるにはまず、ご自身の目に異常がないか、目に合うかどうかの診察検査が必要となりますため、当院にて受診体制を整えております。(診察検査の費用は別途1,500円程度必要です。保険3割負担の場合)その後、販売店に貸し出しサービスの手続きをしていくことになります。

貸し出し期間は最長で1ケ月、万が一目に合わないとなればフォーシーズンバイフォーカルの場合は体験終了の旨を販売店に申し出れば終了です。快適に使えるようであれば、継続使用の手続きとなります。

気軽に遠近両用のハードコンタクトが試せるというサービスはほとんどありませんので、そろそろ手元の見え方が気になり始めた方は遠慮なくご相談下さい。

糖尿病にご注意を!

糖尿病って何?

糖尿病という病名、テレビ等でも最近とりあげられる機会が増えてご存じの方も多いのではないでしょうか。糖尿病とは、インスリンが正常に分泌されず血液中のブドウ糖が増加してしまう病気です。簡単にまとめれば、血液中の糖が増えることにり人間の体に様々な障害が引き起こされる病気です。

血液の病気なら内科の先生に診てもらうのはわかりますが、何で眼科のブログで紹介されるの?と、少し不思議に思うかもしれませんが、糖尿病と診断をされると、気を付けてほしいと内科の先生に言われる事があります。それは「合併症」です。糖尿病が原因で引き起こされる病気で、糖尿病腎症及び糖尿病神経症、そして眼科においては糖尿病網膜症が挙げられるのです。

糖尿病網膜症は失明原因にもなります。

では、自分が糖尿病にかかっているのか否か?どのようにすればわかるのでしょうか。まずは内科や会社等で受ける健康診断の血液検査の結果を確認してみましょう。「ヘモグロビンA1c」という値が異常値になってはいませんか?(もし、異常値範囲であれば内科の先生にすぐ相談してください)

眼科としての症状から考えますと初期の状態であれば、自覚症状はありません。ようやく進行してくると、見え方に変化(かすむ、ダブって見える等)を感じるようになります。末期に進むとともに見え方の異常に加えて飛蚊症等の症状が見られ、放置しておくと失明にまで至る病気です。

そうしますと、初期の状態で発見したいところですが自覚症状がなければ自分では気が付くことができません。やはり、定期的な眼底検査が必要となるのです。血液の糖化によりどれだけ目の血管がダメージを受け、出血が起きていたりするのかは目の奥(眼底)を医師が目視することにより発見されるのです。

眼底出血の状態から糖尿病に罹患していると発見されることも。

自覚症状が出た(進行した)状態になって初めて糖尿病に罹患していることが判明することもあります。特に元気が取り柄で病院なんて滅多にお世話になることがない、という方に見受けられる傾向があります。見え方等に異常が出てようやく眼科を受診、眼底出血が見られ糖尿病に罹患している事が発覚したという事がやはり起こりうるのです。逆に眼科から内科へ紹介という事態にもなりかねません。

糖尿病に罹患すると全身に異常が起こります。

糖尿病にかかると、単なる風邪でも治りにくくなったり症状が重くなったりします。これは免疫力や治癒能力の低下が影響すると言われています。世界中で目下猛威を奮っている新型コロナウィルスにおいても、糖尿病などの基礎疾患がある方は重症化しやすいので気を付けるように言われるのはこの為です。糖尿病に罹患して細菌・ウイルス・真菌が原因で起こる病気にはよく注意しなければなりません。かかりやすく、重症化しやすく治りにくい状態なのです。

糖尿病にかからないようにするには?

慢性疾患予防にジョギングをするメガネの男性

生まれつきの糖尿病でなく、生活習慣によって罹患してしまう2型糖尿病であれば規則正しい生活をすることで予防することができます。適度な運動をし、栄養を取り、しっかりと睡眠をするということです。日本人はもともとインスリンの分泌が少ない人種ともいわれます。肥満にならずとも糖尿病になる事もありますので生活習慣の見直しを是非してみる事が大切です。

新しい遠近両用コンタクト。シード1dayPureEDOF

シード1dayPureEDOFって?

シード社より昨年末に発売となったこのコンタクトレンズ、ご存じでしょうか?読み方は「ワンデーピュアイードフ」です。米倉涼子さんがイメージキャラクターをなさっていて、一度はテレビ等で見かけたこともあるという方も多いと思います。

ワンデーピュアイードフ

1dayPureEDOFって、こんなコンタクトレンズです。

種類は遠近両用1day(ソフト)タイプです。1箱に32枚入、国産品でUVカット機能も備えています。

これまでの遠近両用コンタクトレンズと違うのは「度数の配置」方法にあります。これまでの遠近両用レンズは、遠・中・近が決められた位置に配置され、ちょっとフィット具合が悪かったりまばたきの瞬間などに見えにくさを感じることがありました。独特な視界のにじみ等を感じることもありました。

しかし、この1dayPureEDOFは眼科のオペでも使用される眼内レンズのつくりを元に、木の年輪のように度数が配置されています。見え方の安定性に特化させた製品といえます。

1dayPureEDOFの構造

もう少し詳しく説明すると、EDOFとは「拡張焦点深度」のことです。焦点深度とは、「見えている、ピントが合っていると認識できる範囲」のことです。つまりはピントが合う部分を拡げるというこの原理をコンタクトレンズに採用してつくられた大変画期的な製品なのです。

1dayPureEDOFを試すには?

今までの遠近両用コンタクトにあまり満足ができない・・。そんな方も、もしかしたら1dayPureEDOFなら解決できるかもしれません。当院ではテスト用のレンズをいち早く取り寄せ、装着体験ができるようにしております。受診時にお気軽にご相談下さい。

(※ただし、目のコンディションやカーブ・度数等によりすべての方に合う訳ではありません。医師の診断によっては、使用できない場合もございます。)

ヒスタグロビン注射でアレルギーの根本治療

アレルギーとは?

アレルギーという言葉をよく耳にしますが、実際に体の中でどのようなことが起こっているのかを考えてみます。

簡単にまとめると、人間には外から入ってきたウィルスや細菌・花粉等の異物から体を守るために免疫機能が働きます。これらの外敵が侵入すると、次に同じ敵が体内に入ってきたときにすぐに退治できるように抗体をつくります。これが人間の体が守られる仕組みです。

しかし、体を守るための機能が過剰に働きすぎてしまうことがあります。例えば身近なところで考えますと、花粉が体内に入ったとします。そうするとクシャミをしたり涙や鼻水を出すことにより花粉をなんとか体外へ出そうという機能が動き始めます。適度なところで止まればよいのですが、過剰に体外へ出そうとする力が働きすぎてしまうとこれらの症状が止まらない状態になります。これがアレルギー症状と呼ばれるものです。

ヒスタグロビン注射について

アレルギーに対しての治療法といえば、何か思いつくものはありますか?大抵の場合は炎症を止める目薬やら鼻水を止めるお薬などが処方されます。 これらは一時的に今起きている症状を抑えることができますが、薬をやめてしまえばアレルゲン(アレルギー症状のもとになる物質のことで、花粉やほこり・ハウスダストなどもこれに当たります)が体内に入らなくなるまで続くわけです。仮にスギの花粉がアレルゲンであれば、スギ花粉の季節が過ぎれば自然に症状が治まるわけです。

対してヒスタグロビン注射は一時的に症状を抑えるわけではなく、体質そのものを改善することを目的としています。先程の例でいえば、スギ花粉が体内に入ってもアレルギー症状を起こさないような体に変えていくという事です。

治療の流れと料金

治療は1週間に1回~2回。合計6回を1クールとして注射で投与します。ヒスタグロビン注射の相乗効果を考え、アレルギー症状を抑える働きをもつノイロトロピン注射との混合剤を当院では使用しています。効果があまり感じられない場合はもう1クール投与を続けます。

料金は健康保険適用の場合、1クール5,000円程度が目安です。

安全性と副作用の危険性について

ヒスタグロビン注射は、昭和42年の発売以降、注射が原因で感染症(肝炎・エイズクロイツフェルトヤコブ病など)を引き起こした報告はされていません。長期にわたり報告がない事が安全性を証明していることにもなります。しかし、これからも絶対に感染症が起こらない、危険性が0%という事ではありません。ヒトの血液を原材料として製造されているためこのリスクを完全に排除することは難しいされています。そのため、ヒスタグロビン注射を1度でも受けた方は献血をすることができません。

薬剤に対する副作用についてです。症状を抑える薬ではありませんので発作時に投与するとかえって症状を悪化させてしまうことがあります。極めてまれではありますがショック症状を起こす方もいらっしゃいます。当院では皮内テストをしてから投与し、万が一症状が起きた場合もでも応急処置ができるよう準備をしております。

ヒスタグロビン注射が受けられない方

*ヒスタグロビン・ノイロトロピンに対してショック等の既往歴がある
*重度の喘息がある
*著しく体が衰弱している
*妊娠中、及びその可能性がある
*月経直前とその期間中
*他のワクチン(はしか・風疹・おたふくかぜ等)を投与してから前後3ヶ月
*当院におていは、高校生未満
*その他医師が不可と判断した場合

以上に当てはまる場合は治療を受けることができません。

一時的な理由に当てはまる場合は投与のタイミング等を考え、アレルギー体質改善を考えてみるのはいかがでしょうか。

プライム1dayスマートフォーカスなら、オフィスワークも快適。

低加入度のレンズが推奨される訳

低加入度という言葉についてはあまり聞きなれない方も多いと思います。そこでまず、なじみのある老眼鏡を思い浮かべてみます。100円ショップや病院の診療申込書を記入する台のあたり等でよく見かけると思います。これには手元を見るための度数として加入度数が設定されていて、大抵+1.00(弱)~+3.00(強)といった具合にその強さを表す数字が記載されています。

低加入度と呼ばれるのはこの+1.00よりも低い加入度数で、とりわけ+0.50位のものを指します。老眼の見え方を改善するという目的より目の疲れを軽減させることにフォーカスされているようです。

最近ではパソコンやスマホの普及により、比較的若い年代でも老眼と同じような症状を訴える患者様が増加傾向にあります。そのため、若い年代でも遠近両用と同じような作りのメガネやコンタクトレンズを推奨するようになったのです。しかし、老眼鏡を掛けることに年齢的に抵抗がある方が多いためあえてコンタクトレンズでの矯正を考えることがあります。

プライム1dayスマートフォーカスについて

比較的若い年代でも使用できる「低加入度」のコンタクトレンズの1つにプライム1dayスマートフォーカスという製品あります。

スマートフォーカス

アイレ社から発売されていて、30~40歳程度の目の疲れを軽減させるためにも大変活躍する製品です。もちろんコンタクトレンズですので、老眼鏡を掛けているような外見的な違和感は全くありません。

実際にどのようなデザインになっているかというと、黒目全体を覆うように装着するソフトコンタクトレンズの広い視界を活かしたつくりになっています。

スマートフォーカスデザイン

中心部の近用ゾーンは度が弱く、周辺部の遠用ゾーンは度が強く入っています。見たい物を見るときには、調節力を働かせてピントを合わせるという機能が目にはあります。このピントを合わせる機能を使いすぎるとやはり目の疲れとして様々な不調をきたすようになります。プライム1dayスマートフォーカスはこの機能の働きを緩和させることができるのです。

目の乾きにも対策あり

パソコンやスマホを使用していると、気が付かないうちに瞬きの回数が減少します。レンズの表面が乾くと異物感はもちろん、その見え方にも影響を及ぼします。適度な休憩をとる事は必ず行っていただきたいのですが、使用しているコンタクトレンズに潤いを保持する効果があると助かりますよね。

MPCポリマーというヒアルロン酸の約2倍の保湿力をもつ成分が配合され、1日快適に使用できるようになっています。