ソフトコンタクト用洗浄消毒液は、医薬部外品を選びましょう!

エピカコールドアクアモアレニューフレッシュオプティフリープラス

 

 

 

ちょっとした雑学的なことですが、ハードコンタクトレンズ用は雑品扱いで、ソフトコンタクトレンズ用の洗浄保存液は「医薬部外品」があります。これは”消毒”の効果に付随するものと考えられます。

化粧品などにも医薬部外品と記載があるものとないものがありますが、これは簡単にいえば有効成分に確かな効果があり、安全性が認められているか否かの違いとなります。

ソフトコンタクトレンズのケアは

1)洗浄 → 2)すすぎ → 3)消毒 →4)保存  

これら4つの工程を行うことが必要となっています。洗浄保存液は、アルコン社のオプティフリー、ボシュロム社のレニュー、メニコン社のエピカコールドなど、これら以外にも様々な商品が市場に流通しています。

どれでも同じ!安いので!などと、安易に選択していたという心当たりがあるという方は、是非「医薬部外品」とパッケージに記載のあるものを次回から選んでみてはいかがでしょうか。しっかりとした手入れは、目の炎症を未然に防ぐ役割も果たします。

左右に違うコンタクトレンズを入れるのはアリ?ナシ?

コンタクトレンズ目は二つある対称器官ですが、全く同じではありません。左右の近視の度合いが違ったり、目の大きさが違ったりと様々です。そこで、こんな質問を受けることがあります。

「左右で違うコンタクトレンズを着けても良いの?」ということです。

 

そして回答としては「目に合うものでしたら、特に禁止する理由は見当たりません。」といったところでしょうか。

例えばどうも最近、使用しているコンタクトレンズが見えにくくなったと訴えた患者さん。どうやら原因が乱視のようです。それも片目だけ、乱視の度数で矯正しないと見えません、といった場合は片目だけ乱視用、もう片方は乱視用ではないものを使用することになります。これはもう仕方のないことなので、諦めてくださいとしか言えません。

他にも左右わかりにくいから、違うパッケージのものを使用されるという方もいらっしゃいます。

ただし、ここで注意していただきたいのは使用感に”差”が出るということです。右のレンズは問題ないけど、左だけ目が乾く症状が強いとか、他にもちょっと片目だけレンズの存在感が気になるとかですね。

基本的には左右の同じレンズを入れたほうが様々な面においてバランスが取れて違和感が少ないはずですから、処方上の理由が無い限りは同じレンズを使うほうが賢明のように思われます。

ワンデーアキュビュートゥルーアイが合わなかった患者さんへ。

コンタクトレンズ。目の負担のことを考えると、眼科としてはメガネを推奨したいところですが、やはりそれぞれに利点があります。コンタクトレンズをご希望の方には、ともかく目に負担がかかりにくい製品をご案内してはいるのですが、どうしてもその方の目には”合わない”という事態が発生します。

使い捨てタイプなら、酸素透過率の高いシリコーンハイドロゲルレンズは現在まではジョンソン&ジョンソン社からの「ワンデーアキュビュートゥルーアイ」のみでした。

しかし、9月26日から薬剤メーカーさんアルコン社より「デイリーズトータルワン」という第2のシリコーンハイドロゲル素材のレンズが発売になり、さくら眼科も早速処方の用意をした次第でございます!
デイリーズトータルワン30枚

目に負担がかかりにくいが、素材が固い・くもるなど、シリコーンハイドロゲルに違和感を感じて、従来のHEMA素材のソフトに戻らざるを得なかった方もいらっしゃいました。今回導入したデイリーズトータルワンは、外面HEMA素材(含水率80%)、内面シリコーンハイドロゲル素材(含水率30%)という良いとこ取りの構造をしたレンズです。

前述の症状が大きく改善されるはずです。ワンデーアキュビュートゥルーアイが合わずに、ドロップアウトされた方は、再チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

そろそろ使い捨てレンズに転向するべきか。

ジョンソン&ジョンソン ワンデーアキュビューここ10年くらいで、コンタクトレンズというものは日常生活に大変なじむものとなりました。

コンタクトレンズといえばひと昔前まではハードコンタクトレンズの事でした。本当にガラス玉のようなものを目に入れて視力を矯正していました。次いで、使い捨てではないソフトコンタクトレンズ(以下、従来型ソフト)。ハードのようなゴロゴロするような異物感などもなく視力を矯正できたので、多くの方に利用されるようになりました。

従来型ソフトは、ハードコンタクトレンズが使用できない方にとってはありがたい存在ではありましたが、残念ながら感染症のリスクが大変高い点と、手入れに熱消毒(いわゆる煮沸)を行って殺菌したりする手入れの手間が大変という声が多くあがっていました。さらに酸素透過性などの性能面もハードに比べて低く、トラブルも絶えることはありませんでした。

そこで登場してきたのが、使い捨てコンタクトレンズでした。当初はフォーカスデイリーズやワンデーアキュビューくらいしかありませんでしたが、その手軽さと眼障害を未然に防ぐ上では眼科医からの信頼も厚かったのです。それもあり、各社製造メーカーの開発も、使い捨てコンタクトレンズに注がれていくようになりました。

ただ、使い捨てタイプでは毎日必要不可欠な視力のために使うとはいえ、多大なコストがかかりました。(当時は1箱4~5千円くらいが相場でした)そこで、頻回交換タイプ(2ウィークタイプ等)が主流になっていったようにも思えます。

現在では、酸素透過性の高いシリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズが大半をしめ、眼科で処方受ける際には耳にタコができるくらいどの眼科の先生も勧められるはずです。

しかし、未だ根強く従来型ソフトを使用している患者さんをお見かけします。度数などのカスタマイズといった処方的理由を除き、利点としてはコストカット以外あまり思いつくものがありません。事実、多数の製造メーカーが従来型ソフトの製造を中止していて、新製品は開発すらされていないのです。

使い捨て(頻回交換)レンズも、現在ではかなり安価に手に入るようにもなりましたし、ここはひとつ目のためを思って乗り換えてみることをお勧めします。

目が良くなるコンタクト?!

さくら眼科では、数多くの種類のコンタクトレンズを処方しています。そんなとき「目が良くなるコンタクトレンズ」をテレビで見た!処方してほしい。とご要望をいただくことがあります。

「???目のよくなるコンタクトレンズ・・?」

そのほかの特徴を伺ってみると、どうやら”オルソケラトロジー”のことのようです。

テレビや雑誌などの広告や謳い文句が”目のよくなるコンタクト”と言われているせいか、患者さんたちからは多大な期待が寄せられているようです。なんといっても、生活上からメガネやコンタクトレンズをしなくても物が見えて、活動できる!というのですから、興味津々ですよね。

では、オルソケラトロジーとはどういったものなのか?というと、簡単に言えばハードコンタクトレンズを着けている時間帯を「昼間」→「夜間(就寝時)」に逆転させたものです。ですので、「目が良くなる」わけではありませんので、お間違いなく・・・!

夜間(就寝時)にオルソケラトロジーをしたまま寝て、朝起きたら外します。そうすると、角膜が一時的にきれいなカーブを描き、視力が矯正されるというものです。そして、日中はメガネやコンタクトレンズをせずに生活できるので、これは便利です。仕事上やスポーツなど、メガネやコンタクトレンズをしていられないケースでは非常に役立つかもしれません。

しかし根本的な治療をして治したわけではありませんので、永久的に見えるわけではありません。毎日、就寝時にオルソケラトロジーを装着しなければ元にもどります。また、軽度の近視や遠視の方といった限られた方にしか適合しません。角膜への酸素不足や傷やなどを含め、懸念されることもたくさんあることもご周知いただければと思います。

(※ちなみに、さくら眼科ではオルソケラトロジーの処方は行っておりません・・)

おしゃれ用カラーレンズは、ほどほどに。

人間は1日に約14,000回くらい、”まばたき”をします。

特にコンタクトレンズをしている方は、 まばたきをする度にまぶたの裏と摩擦を起こします。

カラコンは、少なからず着色をするために金属塗料をレンズに入れ込んでいるので、 通常のソフトコンタクトレンズより厚みがでます。 摩擦は数回でどうなる・・・というわけではありませんが、 数が増えれば話は別です。

レンズに厚みが増すと、表面の涙の層が薄くなり乾きやすくなります。 乾いたところで摩擦が起きると、目の傷につながります。 おしゃれをしたい!という気持ちはわかりますが、 時間帯を短くするなど、ほどほどにして使用するようにしましょう。

ゴロゴロしているのに我慢して使ってしまおう!といったことがないよう ご自身の眼を守るということも必要です。

 

ちなみに、傷が付いてしまったときに コンタクトレンズを中止せずにレンズの上から点眼なんてしていたら いつまでたっても回復しませんよ~・・。

遠近両用コンタクトレンズと、脳の働き。

近両用コンタクトレンズ。遠くも近くも見える!ということで、試しに使ってみたという方も多いのではないでしょうか。でも、どうして遠くも近くも見えるようになるのでしょうか?

ここでまず「メガネ」を思い出してみてください。

遠近両用メガネの構造一般的な遠近両用メガネは左の図のような作りになっています。メガネは目線を動かした位置によって見え方が異なります。

遠くを見る時は真っ直ぐ正面を向いて物を見ますので、レンズ上方から真ん中あたりまでは遠く用の度数が入っています。近くを見る時は寄り目にしながら物を見ますので、鼻側の下方あたりに近くを見る度数が配置されます。メガネは耳と鼻でレンズの位置が固定されるので、固定されたレンズを通して物が見える、という状態です。

 

対して、コンタクトレンズの場合はどうでしょうか?ソフトコンタクトレンズの一例をみてみます。
一枚のレンズに、遠くを見る度数と近くを見る度数が全部入っています。

ワンデーピュアマルチステージ遠近両用デザインしかし、黒目の上に直接のせてしまうのでメガネのように寄り目をしたりして見る・・ということは難しいです。

そこで、目と脳の関係がでてきす。”目”は脳の一部ということを以前からお話していますが、まさにこの機能を活用して物が見えているのです。

遠近両用のコンタクトレンズをすると、遠くも近くも見える状態になっています。遠くの物を見ているときは自然と近くの物がボヤけながら見えます。近くを見ているときはその逆の状態になります。これは、より鮮明に情報が脳に伝わってきた方を見えていると認識しています。個人の意思で操作するものではないので、何かしなくてはいけない事というのはありません。

ただし、便利なようにも思えますがコンタクトのフィット状態が良くなかったり、ドライアイの症状が出たりなどでコンディションが悪いと良好な視界は確保できません。見え方に対する満足度も個々に差があります。よく試してみてから使用するとよいでしょう。

コンタクトレンズの処方の種類が増えました

今回処方できる種類が増えたのは、2weekタイプの遠近両用レンズです。

クーパービジョンから出たレンズで、「バイオフニティマルチフォーカル」というものです。すでに近視用と乱視用がありますので、ご存じの方もいるかと思いますが、酸素透過性の高いシリコーンハイドロゲル素材のレンズです。

バイオフィニティシリーズは従来のシリコーンハイドロゲル素材よりも親水性が非常に高くなっているため、やわらかい付け心地で目にやさしくフィットします。もちろん乾燥にも強く、優れた水濡れ性の為、汚れも付きにくく、付いても落としやすくなっています。

そしてこのレンズの遠近のつくりは、中心部が遠用度数で周辺部が近用度数となり、今までのシリコーンの遠近両用レンズとは逆になります。さらに遠用部、近用部ともに球面設計で、その間の移行部は非球面設計にし、各光学部サイズ(度数の入る幅)を最適化することにより、視線を切り替えた時の違和感を少なくして、遠くから近くまで自然な見え方となるようになっています。

もちろん見え方には個人差がありますし、レンズと目との相性もあります。実際に付けてみなければわかりませんので、少しでも興味のある方はぜひご相談下さい。

コンタクトの度数=メガネの度数ではありません。

眼科で処方された「コンタクトレンズの処方箋」で「メガネ」は買えません。また、逆のパターンで「メガネの処方箋」で「コンタクトレンズ」は買えません。

コンタクトレンズを作るときには、確かに検査用のメガネを掛けながら視力を測りますが、これは予備検査のようなものです。視力の矯正が問題なくできるか?という点を調べています。そのあとに、コンタクトレンズを実際に着けて違和感がないか、安定して視力が出るかなどを細かく調べていきます。また、コンタクトレンズは種類ごとに大きさや厚み・目に対するフィット状態も変化しますので、製品ごとに着けたうえで検査が必要です。

コンタクトレンズの度数とメガネの度数も、度数が強くなればなるほど差が出ます。ある程度近い値にはなりますが、イコールではありません。コンタクトレンズは、黒目の上に直接のせて視力を矯正しますが、メガネは数ミリで離れた状態から矯正をします。そのため、矯正度数にもズレが生じます。実際に度が強すぎたり、見えにくい、長時間使用できない!というような製品になりかねません。それぞれの度数は参考程度にはなりますが、そのままの度数を入れれば問題ない!という安易な考えはやめたほうが無難でしょう。

ボトルの使用期限を確認してみましょう!

そういえば以前、友人とプチご褒美を目的に行った、とある高級ホテルの中の美容エステサロン。スタッフのサービスも料理も施設もほぼ満点に近し!

そのときの事です。フェイシャルのお手入れの際に、コンタクトレンズを外すのですが、サービスでレンズケースと洗浄保存液がおいてありました。しかも10分で消毒・洗浄が完了するタイプを完備するとは、なかなかできるとこではありません。

ここまでは、さすが!と思ったのも束の間。職業病かも・・と、思われそうですが気が付いてしまいました。その洗浄保存液のボトルをよく見てみると、なんと期限切れ・・・。しかもこの期限は、未開封の状態だったらという意味なのです。いったい、いつから置いてあるのかしら?!

たまたまA子はワンデータイプのコンタクトレンズユーザーなので、この洗浄保存液を使用することはありませんが、ちょっぴりガッカリ。お客様満足度アンケートに、書いてしまいました。

 

ところで、ご自宅の洗浄保存液の使用期限はいかがですか?未開封なら、ボトルの使用期限まで。開封済みなら、3ヶ月を目安に使い切りです。それ以上経過している場合は、余っていても捨てて、新しいものを使いましょう!