乱視用、遠近両用コンタクトレンズはあるの?!

若い時からコンタクトレンズはソフトコンタクトを使用。

最近は手元が見えにくくなり、そろそろ遠近両用コンタクトレンズの
出番かも・・・!

そうお感じになられる方も多いと思いますが、
現状では、
「乱視矯正レンズ」+「遠近両用レンズ」を組み合わせた
ソフトコンタクトレンズは残念ながらありません・・・

なので、いつもワンデータイプや2ウィークタイプの乱視用コンタクトをしていて、
そこに遠近両用の度数を入れることはできないのです。

お話を伺っていると、あれば良いのに~。という要望は多々あります。

乱視+遠近の矯正を希望の場合、現状ではハードコンタクトレンズに
たよることになりますが、乱視の種類によっては
ハードレンズで矯正しきれなケースも生じます。
また、着け心地に慣れるまでの時間などを考えると
なかなかスムーズに移行する、というのは難しそうです。

 

メガネでは、乱視を矯正し、さらに遠近両用にするといった具合に
作成できるので、近い将来ソフトコンタクトレンズでも
簡単に乱視と遠近の矯正ができる製品が
開発されれば良いですね!

遠近両用コンタクトレンズ、試してみてください。

最近、手元が見えにくくなってきた・・・

はじめの内は、
『現在使用中のコンタクトレンズの度を下げれば
手元の見え方は楽になりますよ~』など、説明を受けて
遠くの見え方を少し我慢して、
手元が見やすくなるように調整されているかと思います。

しかし、調節力の低下が年齢とともに進行していくと、
これ以上遠くを見えにくくして
手元に焦点を合わせるのは、無理!!というところまで来たら

遠近両用コンタクトレンズの出番です♪

調節力は個人差がありますので、
何歳から遠近両用にしなくてはいけない!という決まりはありません。

見え方に不便を感じたら、そろそろかな・・・と考えてみてください。

 

ワンデータイプ・2週間タイプ・ハードコンタクトタイプなど、
各種院内で見え方を確認頂くことができます。

使ってみての調子の良し悪しはあると思いますが、
*視力を確保する*
という点を考えて、是非ためしてみてください。

合いそうなら継続使用、ダメなら他の方法考えれば
よいことです。

何もせずに視界不良の状態を継続されることは
おススメはできません。

先生と相談の上、検討していただくと良いでしょう。

【ハードコンタクトレンズ】洗浄剤1液タイプと2液タイプ。違いは何?

o2ケア メニコンハードコンタクトレンズの洗浄保存、
「今はどういったものをお使いでしょうか?」とお聞きすると

<保存液に、小さいボトルの液を数滴たらす>という2液タイプ
を使用中の方と

 

<1本で洗浄保存が完了する>という1液タイプ を使用中の方とさまざまです。
ミルファ メニコン

 

 

 

 

これといって、必ずどちらかのタイプを強要することもございませんし、
使用方法を守って使っていただければ問題はありません。

それぞれに長所・短所がありますので
ご自身の使いやすい方を選択してみてください。

メニコンO2ケアに代表されるような
2液タイプの製品の長所は、
【つけ置き時間が2時間】と洗浄時間が短縮されています。
(※製品によって異なる場合があります)
また、毎回共用液をたらしますので、
洗浄効果が残り少なくなっても一定に保たれます。

短所としては、毎回共用液をケースに垂らし入れないといけないのは
面倒・・という点があります。

1液タイプの場合は、
2液タイプのような共用液を入れる必要がありません。
既に混合された状態で販売されています。
また、つけ置きの時間が4時間以上と2液タイプに比べて長くなります。
(※製品によって異なる場合があります)

日常のこすり洗いなどの洗浄は、汚れがひどいときは加えると良いでしょう
と、取扱説明書にありますが
基本的には毎晩、つけ置きをする前にこすることをお勧めします。
汚れは早いうちのほうが落ちやすいですし、
翌日、汚れが落ちきらないまま目にコンタクトを入れるほうが怖いです・・。

毎日、きれいな状態で使用するよう心がけましょう!

コンタクトレンズを初日から長時間着けるのは、やめましょう!

初めてコンタクトレンズをしたとき、
一昔前までは、「ハードコンタクトレンズ」が主流でしたので、
ほとんどの方が、ぽろぽろ涙をこぼしつつレンズに慣れるの
待ったものです。

レンズ装着開始初日は、がんばっても数時間が限度!!
なので、自然に外してしまうということが当たり前でした。

 

しかし、近年は装着感の良いハードレンズやソフトコンタクトが
続々と登場し、コンタクトレンズデビューをした初日でも
違和感を感じない!という方も多いようです。
しかも、「見やすい!!」という視覚の満足感が大きく
使用者には良いことづくしです。

ただ、今までは目に 「コンタクトレンズ=異物」 が入ることが
なかった状態のところに
急に異物が入ってきたら、 目にとっては大きな負担となります。

装着の指導を眼科医から受けた際、
「1週間くらいかけて、使用時間を徐々に延ばしていくように」
と、お話されたことと思いますが、
これはソフトコンタクトレンズに限ったことではありません。

ハードコンタクトレンズの使用でも同じです。

一般的には、下の表のようになります。
コンタクトレンズ装用時間

 

 

 

 

1日目は6時から8時間が目安です。
2日目は8時間から10時間程度・・・と
前日の装着時間+2時間で調整します。
だいたい1週間後くらいに、 朝起きて、夜まで着けていられるように
目にコンタクトレンズを慣らしていきます。

 

また、コンタクトレンズを一時的に中止した場合、
中止期間が1週間未満なら、中止前と同様の時間、使用しても
問題ありませんが、それ以上になる場合は
再度、眼科医の診察と検査を受けてから使用再開をするようにしてください。

コンタクトレンズでは矯正できない乱視はどうする?

乱視の症状は、おもに物が2重にダブって見える。ということです。
その程度やダブッている方向によって、見え方やツラさも変わり、
さらにはコンタクトレンズでは矯正不能!!なんて事もあります。

以前、ツラい乱視の見え方ということをお話いたしましたが、
特にコンタクトレンズで矯正しにくいのは
”斜め”方向に乱視がある方なのです。

日本人のほとんどは「直乱視」を持っている方が多いといわれ
年齢とともに「倒乱視」になる傾向が見られると言われています。
そして、まれに「斜乱視」を持った方がいらっしゃいます。

そのため、一般的な使い捨てコンタクトは
この「直乱視」「倒乱視」を矯正できるようなデザインになっていて、
「斜乱視」の方用のコンタクトは、ほとんどのメーカーが製造していません。
(製造しているメーカーもありますが、ごく少数・・・)

商品開発のシェアというのもあるようですが、
一番の原因は目にフィットさせるのが非常に難しい!!という点にあるようです。

コンタクトレンズは、涙の上に浮かべて使用するものです。
海に浮かぶ船のようなイメージですが、
縦・横といった方向にレンズを安定させるのは比較的容易ですが、
斜め方向に安定させる・・・というのは、
非常に難しいのです。

そのため、うま~い具合に矯正視力が出る!!という方が、
本当に少ない・・
しかも、乱視用のレンズは、ズレてしまうと
さらに見え方がおかしくなってしまう事態を引き起こします。

 

そして、現在のところ、斜乱視をお持ちの方は

「メガネ」

を是非、活用してください。
耳と鼻に固定されて、しっかりと見え方が矯正されます。
無理して合わないコンタクトレンズを使うことだけは
やめましょう!

(ハードレンズ編)ケア用品の適合から外れるコンタクトレンズもある

メニコン社から出ている【プロ―ジェント】をご存じでしょうか?

プロージェントパッケージ7Pプロ―ジェントとは、ハードコンタクトレンズ専用の強力なタンパク質除去剤です。手入れは月に1回です。ハードレンズを使用したことがある方なら、一度は耳にされたことがあるのではないでしょうか?

しかし、このプロ―ジェント。こっそり?!【東レ】のハードレンズが適合から抜けてしまった過去があります。

かれこれ10数年、A子はこの仕事をしていますが、確かに2005年くらいまでは
【東レ】の商品が適合レンズに含まれていました。しかし、それ以降に出荷された製品は、適合レンズ一覧から削除されていました。

メニコン社に当時、問い合わせをしたところ「強力すぎる液が、東レのやわらか素材の製品に滲み込み、水道水ですすいでから装着しても目にしみる!」という相談が、お客様センターに多数よせられたようです。「そのため、東レのレンズを適合から外させていただきました」との回答。

当時は、急にそのような事態になり注意喚起するような記載もなく、よく見たらこっそり名前か無くなってた。という感じでした。

ただし、違和感なく使用を続けているユーザーの方々がいるのも確かで、これもまた、メニコン社のお客様相談センターでいただける答えは「従来から使用し、問題なく東レ商品に使っていただいているご経験があれば、継続使用して問題ない」ということです。

ちょっと曖昧な返答に、患者さんに何とお伝えしたら良いか悩みます・・。しかし、適合レンズの一覧表から名前が消えたのであれば

高確率で、目に滲みる!!という症状が起きると想定し、東レのハードコンタクトレンズへの使用は中止するようさくら眼科ではご案内しています。

(ソフトレンズ編)ケア用品の適合から外れるコンタクトレンズもある

今まで、「全ソフトコンタクトレンズに対応」とか、
使用適合レンズ「商品名○○」とか、使う前に一度確認して
それっきり。

普通、コンタクトレンズの洗浄剤で
同じものを使い続けていれば、
イチイチ表記を確認する方って少ないですよね;

しかし、様々な新しいコンタクトレンズが登場したりする中、
ある日突然「このレンズには使えません!!」なんて告知書が
封入されていたり、
説明書の適合レンズ一覧から削除されてしまっていたという事が
事実、起こっています。

ソフトレンズでは5~6年くらい前から、
使い捨てコンタクトレンズに、酸素をよく通すシリコーンハイドロゲルを
素材とした商品が発売されました。

いままでのコンタクトと材料が違うものが登場したことにより、
既存のコンタクトレンズケア用品で、商品適合検査がなされずに
コンタクトレンズが発売された!というものでした。

2007年にアキュビューアドバンスが発売された時、
当時、激安でこすり洗い不要という
「ケムセプトFR」というケムセプトFR洗浄剤が多くの量販店やドラッグストアで販売されていました。

しかし、ケムセプトFRを使用することにより、
アキュビューアドバンスが変形し、購入したデータのレンズと
明らかに違うレンズになってしまう!ということが
後のメーカー検査で明らかになりました。て

レンズデータが変形によって変わってしまったら、
眼科で検査したレンズを使っていないことになり
目に傷や炎症を起こさせる原因にもなってしまいます。

そのため、今まで「全てのソフトコンタクトレンズに対応」と
パッケージに書かれていたのに
急遽、アキュビューアドバンス(のちにオアシスも)に使用不可!!といった
但し書きがつくようになりました・・

市場に出回っていた数も多かったせいか
当時は患者さんの間で、大きな混乱になりました。

ちなみに、ケムセプトFRはその後、商品改良されて
ケムセプトNEXとしてシリコンレンズにも使える製品となり
流通しています。
ケムセプトNEX

 

 

 

急に、検査の結果対応しました・・・
なんてことも可能性としてはゼロではありません。
目を守るためにも
購入したら、ひとまず何も変わっていないことを
確認しておくほうが無難ですね。

ハードコンタクトでも眼感染症に注意!!

目の感染症というと、圧倒的にソフトコンタクトレンズユーザーが
かかる確率は高いという認識があります。

しかし、ハードコンタクトレンズ使用者でも感染症には十分な
注意が必要です。眼感染症患者さんの10%強は、
ハードコンタクトレンズ使用者なのです。

とくに、どうしてバイ菌に感染してしまったのかを追ってみると
「レンズケース」に付着した汚れからという
感染経路があげられます。

ハードコンタクトレンズを使用しているからといって、
油断は禁物です。

 

3ケ月に一度の定期検査を利用して、
■レンズに異常がないか(キズ・汚れ・変形など)
■眼に合った規格のコンタクトをつけているか(視力や目とレンズのフィット状態など)
■眼の状態は正常か(アレルギー・ドライアイなどレンズに不調を起こす原因が発症していないか)

などを先生に診てもらい、問題ないことを確認することが必要です。

自己判断では異常なしと思えても、
知らないうちに視力に変化が起きていたり、
フィット状態が変わっていたりもします。

例えば、数年使い込んだハードレンズ。
ズレズレの状態で装着していらっしゃるなんてこともあります。
よく、気になりませんでしたね!!と、
こちらが逆に驚いてしまうことも・・・

徐々にレンズが変形したり、目のデータが変わるので
昨日と何か変わった??というのは、正直気が付きにくいのでは
ないでしょうか?

コンタクトレンズを買うためだけに、眼科を受診するのではなく
良好な状態を保てるように活用してくださいね。

目が乾いた時の点眼薬は、何でも良いの?

コンタクトレンズを初めて使用するとき、
「裸眼の時と比べて目が乾くようになりますので、
点眼薬を併用するように」と
先生から指導を受けた事は、覚えていらっしゃいますか?
目薬

 

 

 

 

 

その後、どんな目薬を使用していますか?

コンタクトレンズを処方してもらう時に
眼科で処方される目薬を使用しているのであれば
問題はないのですが、
薬局などで購入できる目薬のなかには
【防腐剤】
【血管収縮剤】
などが含まれるものがあります。

これらの成分を含む目薬を多用することは、
大変危険です。

≪防腐剤≫は、コンタクトレンズに蓄積すると、
目にも悪影響を及ぼしかねません。
防腐剤により、レンズそのものが変形したり
角膜の上皮障害を引き起こす原因にもなります。

 

特にソフトコンタクトレンズにおいては、注意が必要です。
例外として、1回で使い捨てるワンデータイプ、
水分を吸収しないハードレンズに関しては
さほど影響はないとは言えます。

血管収縮剤は、コンタクトレンズの酸素不足による充血を
一時的に改善させたように錯覚させますが、
根本的な治療しているわではありません。
やめた途端に症状が悪化したりなんてこともあります。

よく、テレビCMとかで耳にする
「充血を止める目薬ください」と言われる患者さんが
いらっしゃいますが、そういった目薬はありません・・・。

 

よく、考えて目薬を選んで下さいね!

使い捨てコンタクトレンズに不良品が入っていた時。

いつも使用している使い捨てコンタクトレンズ。パッケージブリスターから取り出したら、まず何をしていますか。

そうです。まずレンズそのものに異常がないか確認します。

万が一、2枚レンズが重なって入っている、欠けている、破れている等。何かいつもと違うようなレンズを見つけたのであれば絶対に目に入れてはいけません。

勿体ないと思っても目には絶対に入れてはいけません。

では、レンズは捨てるしかないのでしょうか。せっかく購入したレンズですから、そのままゴミ箱ではなく、購入した販売店もしくはレンズパッケージに記載されている
メーカー各社のフリーダイアルにまずは連絡してみましょう。

その際に、不良品レンズの入っていたレンズとパッケージを手元に用意しておいてください。「ロット番号」「LOT」というところに数字が記載されているはずです。
この番号を伝えると、どこでどのように作られたのかが確認されます。また、不良品は新品のレンズと交換してもらえるはずですから、発見した異常レンズはその際に購入店を通して製造メーカーへ渡してもらうようにします。