遠近両用レンズの種類が増えました。

遠近両用のコンタクトレンズ、
お使いいただいた方のお話をお聞きすると、

「・・まぁ、不便はないけど、こんなもんだよね!」

くらいの反応です。
正直、遠近両用コンタクトレンズは
技術的に開発途中ともいえる分野です。
これからも、どんどん新しい製品が出てくるのが楽しみです。

今回はクーパービジョン社から
「プロクリアワンデー マルチフォーカル」という
製品が発売されました。

プロクリアワンデーマルチフォーカル中心部分に近方度数を入れているので近くを見るときに焦点が合いやすく設計されています。

通常、中心部分に近く用の度数を入れると遠くが見えにくくなったと感じる方もいらっしゃいますが、このレンズの場合、視界の揺れや、まばたきをした時の違和感を軽減させられるようにも作られています。

このようなマルチフォーカルタイプの遠近両用コンタクトレンズは、レンズを通して「遠く」も「近く」も見えた情報が、同時に脳に伝わっています。遠くと近く、どちらの情報がより鮮明なのか脳が判断をして見えたという情報を処理します。
その伝達がスムーズに行くような技術設計ということなので、試してみたくなりますね!

また、見え方だけでなく「乾燥感」の軽減にも目を見張るものがあります。PCハイドロゲル素材を採用し、涙になじみやすく、細菌物質などもつきにくくなっています。ドライアイやアレルギーなどがあっても安心して使えそうです。

一度、遠近両用コンタクトが合わないとドロップアウトしてしまった方も、再度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。当院でも、本日からテスト処方を開始しました!

今まで問題なく使っていたコンタクトが、急に不調になった。

若かりし頃から、何十年と使用していたハードコンタクトレンズ。
現在のレンズに汚れがたまってきたので、そろそろ交換。

とくに大きな不調はなかったので、度数をはじめとした全てのデータを
同じもので作り替え。

真新しいレンズになったはずなのに
レンズが曇る?!違和感が・・・
しかも、前回作ったのと同じデータなのにどうしてだろう?!と
驚くこともあると思います。

 

真新しいハードコンタクトレンズにして、
こういった症状が出た時は
まず、新しいコンタクトレンズを装着する前に
よくコンタクトレンズを洗って、水道水ですすいでください。

水に馴染まずに保存されていたレンズに多いのですが
いきなり新しいレンズを目に入れると
目の脂質分がレンズ表面に吸着してしまいます。

そうなると、レンズが曇って仕方ない・・・ということになります。

 

また、この初期商品の親水性が原因ではなかった場合、
年齢が40代以上の方は、「涙の量と質」に変化が出ているの可能性も大です。

涙は3層に分かれているとされ「水層」・「油層」・「ムチン層」とあります。
加齢とともに分泌される涙の量が減り、さらに涙を蒸発させにくくする油層が
薄くなります。
同じように見えても、涙の「質」が違っていてはどうにもなりません・・

このように、コンタクトレンズそのもの以外にも
原因がある場合がありますので、
不調が出る場合は、我慢して使用するより
先生に相談してみると良いでしょう。

ソフトコンタクトレンズの裏表。

インターネットなどで、手軽にコンタクトレンズが入手できるように
なりましたが、一方で使い方や目に本当に合っているかということを
確認せずに使用されている方をお見受けします。

コンタクトレンズの検査を眼科で受けた場合、
必ずソフトコンタクト(使い捨ても含む)であれば、裏と表の
確認方法の説明を受けるはずです。

裏表を確認する方法は、主に2つあります。

 

 

 

 

 

1つ目は、上の写真のようにレンズの縁の部分が
尖っているか、否かで判別します。

縁の部分が反り返るように尖っていれば
裏になりますので、
確認して正常な方向に戻しましょう。
2つ目は、レンズの真ん中を折り曲げて、
レンズの曲がり具合を比べる方法です。
下の写真を確認してみて下さい。

 

 

 

 

 

 

正常な場合、レンズの縁は内側に丸まりますが、
裏の場合は、外側に反り返ります。

ご自身の判別しやすい方法で見分けて頂ければ問題ありませんが、
必ず確認して、目に装着して下さい。

以前、使い捨てレンズを利用の患者様で
「レンズが保存液に浸かっているままの状態が正常」と判断して
装着していたと聞いて、かなり驚きました。

1/2の確率で正常方向に装着されるとは思いますが、
そんなギャンブルはやめて、見分け方をマスターして
正しく使用しましょう。

目が痛かったら、コンタクトレンズは外してください。

目が痛い・・・

真っ赤に充血して、受付に駆け込んできた患者さん。
結膜炎

 

 

 

 

お話を伺うと、昨日から充血していて、さらに痛みもあり。
そんな時に
「コンタクト入れちゃってますが、大丈夫ですか?」

との質問を受けました。

 

・・・ここで、思い直して頂きたいのですが
目が痛いのになぜ、コンタクトレンズを着けてしまうのでしょう??

すぐにでも外して頂きたいのは山々ですが
万が一、ウィルス性の結膜炎で充血していたりなどもありますので、
院内ではむやみに外すことは、行っていません。

 

「メガネはお持ちなのか?」ということをお聞きすると
度が合っていない、とか壊れてしまっている。
という悲しいお答えをもらってしまうことがあります。

 

強い度数になればなるほど
こういった時にメガネは必需品です。

コンタクトレンズを入れないと見えない・・
というお気持ちは分かりますが
その前に ”目” そのものが耐えられなくなってしまう
かもしれません。

 

当たり前のことですが
目が痛い時は、コンタクトレンズは無理に着けないようにしましょう!

コンタクトレンズは、是非、こすって洗って下さい。

コンタクトレンズの洗浄に、【こすり洗い】

これ、しっかりと行っていますか?

オプティフリーやレニュー、コンプリートなどをはじめとした
マルチパーパスソリューションは、
洗浄の際にこすり洗いが義務づけられています。

しかし、いままでこすり洗い不要!!を謳っていた
「ファーストケア」・「クリアケア」・「コンセプト」などの商品が
こすり洗いを【プラス】するように
取り扱い説明書の表記を変えてきています。

 

「必ず」ではないが、こすり洗いを加えるとより快適に使えますよ!!というニュアンスです。

 

これは、眼科側からすると、大推奨したい使い方です。

是非とも、どんな洗浄剤でも
コンタクトレンズをこすり洗いしてあげて下さい。

つけ置き洗浄は、消毒力の高さへの評価は極めて高いものがありますが、
こすり洗いをして落とす、『洗浄』の効果は
プラスαが欲しいところでした。

商品によっては、付属の保存液などを別購入しなくてはならないケースも
ありますが、目の健康を守るための投資と
考えてみてはいかがでしょうか。

シリコーンハイドロゲルレンズを使ってみてください。

酸素をよく通すソフトコンタクトレンズの素材、

【シリコーンハイドロゲル】

市場に出回り始めて、もうじき10年になろうとしているところかと
思います。

しかし、今まだこの素材のレンズを使ったこともない!!という
ソフトコンタクトレンズユーザーにお会いすることがあります。

例えば、目にこの素材が合わない!!とか、違和感がでてしまう!など
試して駄目だった・・・
という方は、仕方ないことなのですが、
試したこともない!!という方には是非、お勧めさせていただきたいところです。

 

ソフトコンタクトレンズの素材だけで考えると
今までのコンタクトレンズより
『酸素をよく通して、乾燥しにくい』というものです。

これから何十年もコンタクトレンズとお付き合いしていく、
ということを考えると
少しでも目に負担のかからないものを使いたいところです。

 

さまざまなメーカーから種類が発売されていますので
まずは試して、ご自身に一番合うものを探してみてください。

今より、充血しにくい!疲れにくい!乾燥感も軽減した!
と、実感いただけると思います。
一例を挙げると、ジョンソン&ジョンソン社から、
ワンデーなら「ワンデーアキュビュー トゥルーアイ」
2ウィークなら「アキュビューオアシス」などが発売されています。

アキュビューオアシスワンデーアキュビュートゥルーアイ

カラコンがズレているのは目に合わない可能性大!

黒目をぱっちりさせる人気のサークルレンズ。とりわけ、テレビCMでも知名度の高い

【ワンデーアキュビューディファイン】

レンズは柔らかく、着け心地も良好。サークルレンズの中では、酸素透過率も高くUVカット効果もあり♪私自身も愛用しているコンタクトレンズの1つです。

・・しかし、いいところだけではありません。

このレンズの良さでもある、着け心地の良さを出すためにレンズがとても柔らかいのでともかく『ズレル・・・・』

白目の部分にはみ出るくらいズレル、目線の動きについてこない、なんてこともあります。

よく雑誌のモデルさんでも可愛く写真に写りながら、「あ、レンズがずれてる・・」
と、職業柄気になってしまうことも多々あります。

このサークルレンズに慣れてしまうと、レンズが着いていないと印象が変わってしまうので「手放せない!!」という女子のお話も多数耳にします。

ただ、レンズが肉眼で見て分かるくらいずれているのにレンズを使い続けるのは”危険”です。

どうしてもサークレンズを希望するなら他のレンズなどを検討してみてください。
今の外見だけをとるか、一生の目の健康をとるかの選択です。どちらが大切か、もう分かりますよね!目を大切にしてあげてください。

ハードくんとソフトさん。

コンタクトレンズユーザーの方で、
ご自身が使用されているコンタクトレンズの名前を
ちゃんと言える方って、どのくらいいらっしゃいますか?

コンタクトレンズに不調があって来院された時、
使っているレンズが
「ソフト」か、「ハード」か、「使い捨て」か
くらいはお答えいただけるのですが、それ以上の
商品名まで覚えていらっしゃる方って
実際に少ない気がします。

ある程度レンズ自体にマーキングなどがあると
どのレンズを使って不調なのかを特定できて、対処法を
考えるのに役立つのですが・・

ただ、「ブレスオースーパーハード」とか「シードスーパーハイオーツー」とか
「アイミーサプリームアスフェリックユーブイ」とか
コンタクトレンズの名前って、各社趣向を凝らしてるようで
何回か聞いたくらいでは、忘れてしまうのも無理はないかもしれません。

そんな中、昔々

「ハードくん」と「ソフトさん」

という名前のコンタクトレンズがありました。

何?!このネーミングって思うかもしれませんが
実際にこんな名前のハードレンズとソフトレンズがメニコン社から
販売されていました。

これくらいインパクトがあれば、覚えていられそうですよね!

(ちなみに私、個人的には覚えやすくて好きだったのですが
今ではもう購入することはできません)

そういえば、メニコン社の社名の由来も、「目にコンタクト」の略称だとか
お聞きしたことがあります(笑)

 

いずれにしても、ご自身の目に入れて使うコンタクトレンズのお名前は
是非、覚えてあげてください。

ハードコンタクトレンズでもUVカット付きの製品があります。

紫外線が強くなり始める5月。

日焼け止めを塗り始めたり、準備を開始される方は多いのでは
ないでしょうか?

UVカットつきのコンタクトレンズといえば、
ワンデーアキュビューをはじめとする、ジョンソン&ジョンソン社の
使い捨てコンタクトレンズは有名です。

また、最近TVコマーシャルで北川景子さんが出演されている
シード社のピュアシリーズ、他にもファインのシリーズにも入っています。

 

では、ハードコンタクトレンズでUVカット付のレンズは
何か思い当たりますか?!

宣伝や広告等の露出自体がめっきりと減ってしまった
ハードコンタクトレンズ。
こういった商品特長が耳に入ることも最近ではあまりありませんが、
ちゃんとハードコンタクトレンズにもUVカットつき商品はあります。

ざっと思いつくところで挙げてみますと、
■メニコン社の「 メニコンZ 」「 メニコンセレスト 」「 メニコンティニュー」
■アイミー社の「 サプリーム(シリーズの商品すべて) 」 「 アスフェリックUVエア 」
■ニチコン社の「 EX-UV 」

といったところでしょうか。

紫外線のカット率はほぼ同等程度で公表されていました。
ソフトレンズよりサイズがかなり小さいので、ハードレンズのUVカット効果が
目に乗せた時にどれだけのものになるかは
正直不明・・・ですが、ないよりあったほうが良いに決まっています。

もし、レンズ選びに迷うようなら
こういった点を少し加味してみるのも方法の一つです。

両性イオン素材のコンタクトレンズは最強?!

北川景子さんが現在テレビCM中の
シード社「ワンデーピュアうるおいプラス」
ワンデーピュアうるおいプラス

 

 

 

 

 

もうご覧になられている方も多いと思います。
ワンデーアキュビューなどのワンデータイプコンタクトレンズと
使い方こそ同じですが、
この「ワンデーピュアうるおいプラス」は、
通常のソフトコンタクトレンズの素材とは少し異なる
「両性イオン素材」を使用しています。

従来のソフトコンタクトレンズは、分類上「イオン性」と「非イオン性」の素材に
分けられ、さらに「高含水」か「低含水」かでも区別されます。

例えば、イオン性で高含水のレンズの特長を挙げるのであれば、
【酸素透過率が高い】
【レンズが柔らかく、着け心地が良い】
など優れた点がありますが、逆に
【タンパク質などの汚れが付きやすい】
【破れやすい】など
反面する性質を持ち合わせるコンタクトレンズになっていました。

反対に考えると、非イオン性で低含水のレンズであれば
【酸素透過率が低い】
【レンズが固めで、着け心地があまり良くない】
しかし、逆に
【タンパク質などの汚れが付きにくい】
【破れにくい】
というように、真逆のレンズ特長を持っているレンズになります。

そこで、シード社が独自に考えられたという
「両性イオン素材」が登場したというわけですね!
イオン性でも、非イオン性でもそれぞれ長所があるのだから
その良いとこどりをしてしまえば、
素晴らしいレンズが出来上がりそうです。

 

加えて水分を引き寄せて汚れの付着を防ぐポロクサマー・
天然保湿素材アルギン酸を取り入れることにより
レンズの乾燥感を最小限に抑える商品になったようですよ!
さらに、嬉しいUVカット付きです。
(使用感に個人差はありますので、必ず先生の診断を受けてご利用ください)

ワンデーピュアうるおいプラス

 

 

 

 

処方希望の方は、お気軽にお申し出下さい。