結膜炎

結膜とはまぶたの裏側と眼球の表面を覆う薄い膜のことで、この二つを結ぶ膜であることから、この名前で呼ばれています。
この結膜が炎症を起こしてしまう病気が結膜炎です。

結膜炎には種類があり、主に感染によって広まるウイルス性の結膜炎と、人から感染することはないアレルギー性の結膜炎があります。
結膜炎の主な症状には、目やにが出る、充血する、ゴロゴロする、まぶたが腫れるなどがあります。
ウイルス性の結膜炎は夏場に流行することが多く、9月に入りもうすぐ夏も終わりに近づいていますが、暑さは続くためまだまだ油断は禁物です。
ウイルス性の結膜炎の治療には炎症を抑える点眼薬や抗生物質の点眼薬が使用されます。

一方、アレルギー性の結膜炎の治療にはアレルギーを抑える点眼薬や、炎症を抑えるステロイドの点眼薬が使用されます。しかしアレルギーを起こす原因を排除しない限りは完治するものではないため、できるだけ症状を抑える治療となります。

感染する結膜炎にかかってしまった時は人にうつさないように気をつけてください。
手をよく洗う、目をこすった手で色々な場所を触らない、ウイルス細菌は水分を好むため家族とはタオルを別にしてお風呂も湯船に浸かるのはさける、洗濯も別にする、など手間はかかりますが治るまでは十分に注意しましょう。

目が痒くてもこするのは我慢☆

目のかゆみ目がかゆい!!

とっさに目をこすってしまう方は結構いらっしゃると思います。ゴシゴシっと目をこすると、かゆみがちょっと落ち着く・・。なんてケースもありますが、目にとってはゴシゴシこするのはデメリットの方が大きいのです。

目の表面はとても傷がつきやすく、また細菌やウィルスの進入経路としてもってこいの場所です。傷ついた表面からはさらに感染リスクを高めることになります。また、美容的には目下も皮膚はとても薄いため、ゴシゴシこすることによって目下の色素沈着による「クマ」を目立たせてしまうことにもなりかねません。

では、目がかゆ~い!!!という時はどのようにするのが良いのでしょうか。

答えは、冷たいタオルでしばらく目を冷やすことです。もちろん清潔なタオルを使用してくださいね!

それでも目のかゆみが続くときは早めに眼科を受診するようになさってください。

ちなみに目を水道水で洗ってしまうのは?とお考えになる方もいらっしゃると思いますが、これも避けたほうが良いでしょう。目の表面に必要な油分などの成分も一緒に流してしまうことになりますので、目を守っている防御膜を自ら手放してしまうような行為です。

白内障手術の後に、また同じ症状が?!

白内障の手術は今では日帰りでできるくらい進歩しました。術後も2ヶ月程度で視力が安定し、予後は良好という方がほとんどです。

しかし、一度白内障の手術が終わったにも関わらず、また「まぶしい」「目がかすむ」など手術前と同じような症状が起きることがあります。

これは【後発白内障(こうはつはくないしょう)】というもので、最初に白内障手術をした際に残しておいてある後嚢(こうのう)という部分が濁ってくることによって起こります。再発した?!また手術?!と思う方も多いのですが、後発白内障が発症した際は再手術する必要はありません。
後発白内障後嚢の部分にレーザーを当てるという治療によりすぐに回復します。何日も入院しなければならない!という心配もないのです。
手術後、気になるような症状が出てくる際は遠慮なく院長、スタッフにお申し出ください。

結膜浮腫

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白目がぶよぶよに腫れている、ゼリー状に膨らんでいる、との症状で来院される方がいます。
白目の一部が少し腫れているような状態から、白目全体が膨らんでしまって目を閉じることもうまくいかない程の状態のものまであります。
これは「結膜浮腫」と呼ばれるものです。
白目の表面には透明な膜があり、この膜の下に水がたまってしまうと白目が膨らんだ状態になってしまいます。
この状態になってしまう一番の原因としては、アレルギー性結膜炎がある人でかゆみから目をこすってしまったなど白目に刺激を与えたことによるものがあります。
白目がぶよぶよに腫れるとびっくりして慌ててしまいますが、ほとんどの場合で結膜浮腫は時間がたつと自然にひいていきます。目を冷やすことも有効だということなので、保冷剤や濡らしたタオルなどで目を閉じた上から冷やすとそのうち腫れも緩和されるはずです。
結膜浮腫はアレルギー性結膜炎を伴っていることが多く、目薬を使用した方が良い場合などもあるため、腫れがひどい場合やなかなか引かない場合は必ず眼科を受診してください。

夜にスマホを見すぎるのは危険!

布団に転がってから、何気なくスマホを手にとってメール見たり、はまってるアプリやったりしている方、結構いらっしゃいますよね?もし思い当たるなら、少しずつでも画面を見る時間を減らすよう心がけて見て下さい。特に夜、スマホを見ると様々な異常が起こるリスクが高まります。

スマホスマホからはブルーライトと呼ばれる非常に目にとっては強い光が発せられています。波長が短いので空気中の埃や塵などでも散乱します。そうすると、「ブレて見える」と感じ、ピントを合わせる目の筋肉を使い、さらにその画像を処理する脳も疲れます。眼精疲労の症状が大きく出ます。

通常のパソコンに比べてスマホは画面も小さく、その中の小さな文字を夢中になって長時間凝視するケースが多いため、目はとても疲れやすくなってしまうのです。

また、ブルーライトは刺激性が高く、物を見るために重要な器官の網膜や黄斑部にダメージを与えてしまうため、「黄斑変性症」などの発症リスクを高めます。特に夜、暗い状態に目が慣れているところでこの光を見るのが、網膜にとって一番ストレスになるのです。すぐ手の届く範囲にあるスマホだからこそ注意が必要なのです。

病は気から。視力もそうなのです。

眼科医自分が病気になっている!と思い込むような自己暗示にかかると、人間って本当にそうなってしまうことがあります。

例えば、本来は冷たい物なのに「熱くて触ったら火傷するよ!」と思い込まされた状態でうっかり触ったら本当に火傷しちゃった!という事が起きたりします。これは、脳が騙されてしまったことにより起こります。本当は冷たいものなのに、「熱い」という間違った情報が自律神経を作動させてしまい本来では起こるはずもない火傷ができてしまうようなのです。

また、泳ぐのが苦手・・・水泳の時間が嫌だなと思っている子が、水泳の授業の時間になると吐き気や腹痛を起こしていつも見学をしているという事もお聞きになられたことありませんか?

視力もそうで、喧嘩をして眼を殴られてしまって酷い痛みがあった。ぼやけて滲んで見えない。という経験をされた方が、治療して経過をみても一向に検査上は問題がないのに見えない。ということが起こったりします。目に傷もなく、眼底等すべてに全く異常がないのに、「まだ良くなっていないはず」というような思い込みが、本当に見えていないかのような状態を作り上げてしまっているのです。

こういった症状が回復されるまでには大変時間がかかりますが、ご自身でも「少しずつ良くなっているはず」と、ちょっとでも良いの自己暗示をかけてみると改善の糸口になるのです。

緑内障とコーヒー。

「緑内障の方がコーヒーを飲むと良くない。」

コーヒーと緑内障

というお話を聞きますが、これは極めて大量に摂取したらという事に限定されます。主にコーヒーに含まれる「カフェイン」が眼圧を上げてしまうからというのが理由です。コーヒーに限らず、カフェイン入りに気をつける必要はあります。

では、実際に眼圧を上昇させるほどの量はどのくらいなのでしょうか。

とある大規模な実験で、カフェインを200mg以上摂取した方と未満の方で大きく眼圧の上昇に差が出たという結果が出ています。これを基準値として考えると、

一般的なカフェインの含有率(カップ1杯150ml)は、
★コーヒー(レギュラー) 150mg
★コーヒー(インスタント) 70mg

★緑茶(玉露) 180mg
★紅茶 70mg
★緑茶(煎茶)30mg
★ウーロン茶 30mg

手軽に買えるコンビニの缶コーヒーくらいのものであれば、2~3本までの摂取に留めれば問題はなさそうです。全く摂取がダメ!という訳ではないと考えられます。

緑内障と診断されたら…

緑内障とは、モノを見るのに大切な目の視神経という部分に異常が起こり、目から入ってきた情報を脳にうまく伝えることができなくなり、視野や視力に障害が出る病気です。
緑内障の多くは、何らかの原因で眼圧が高くなって視神経が圧迫されてしまうことが主な原因だとされています。
日本では失明原因の第1位でもあり、40歳以上では20人に1人の割合で緑内障の患者さんがいると言われています。

緑内障と診断され治療を開始したら気をつけること、それは処方された薬を正しく使用し続け、必ず定期的に検査を受けることです。緑内障の治療は現段階では治すものではありません。進行を食い止めるものです。そのため、目に見えて症状が改善したりといった結果が見えず、自己判断で治療を中止してしまったり、忘れてしまったりする方が多いようです。
せっかく初期段階で治療を開始しても、放置してしまえばその間にも確実に緑内障は進行してしまいます。

緑内障は早期発見がとても大切な病気です。失明原因の第1位ではありますが、早期発見によって適切な治療をおこなうことでその危険性を減らすことができます。初期段階では自覚症状のほとんどない病気のため、特に40歳を過ぎたら眼科での定期的な検査をうけるようにしましょう。

疲れ目

眼精疲労
「目が疲れる」と来院される方、たくさんいらっしゃいます。
目が疲れる原因は、パソコンやスマートフォン、テレビや読書など、目を酷使することにあります。
自覚症状としては目のかすみ、充血、ショボショボする、目の奥の痛みなどがあります。
「疲れ目」と「眼精疲労」は同じものと思われがちですが、違う意味を持っています。疲れ目は一晩しっかりと休めば治るものをさしますが、眼精疲労は一晩休んでも症状がひかず、治ったと思ってもまたすぐに症状が出てしまう状態のことを言います。
目を疲れさせないためには…
*パソコンやスマートフォンなどを長時間見続けない
仕事で使用している方はなかなか難しいとは思いますが、できれば一時間おきに5分〜10分程度目を休ませることが大切です。目が疲れてきたと感じたらできるだけ遠くを見るようにしましょう。
*しっかりと度の合ったコンタクト、メガネを使用する
適切な視力矯正が行われていないと、目は自分でピント調節をして頑張って見ようとするため、筋肉が緊張して疲れ目の原因になります。定期的に検査を受けて、しっかりと自分に合ったコンタクト、メガネを使用するようにしてください。

目の疲れがたまってリセットできず、眼精疲労になってしまう前に、できるだけ目を疲れさせないように気をつけましょう。

目に油が入ったときには直ぐに処置を!

料理をしていると、気をつけていても目に油が入ってしまうことがあります。油が目の中に跳ねてしうと、本当に凄まじい激痛が目に走ります。火傷

⇒ まずは、すぐに目を冷やします。
水道水で流すよりも、保冷剤や氷などでまぶたの上から数分冷やします。(直接、患部に当てすぎると凍傷になる場合もあるので注意します)

⇒ 目が開けられるなら、黒目の部分を確認します。
黒目が白っぽく変色していないか、充血の程度などはどうか。とっさに目を閉じて、まぶたを火傷しているケースもあります。

⇒ 左右の見え方に差はないか確認します。
交互に目を隠しながら見て、どちらかの目の見え方だけ低下している感じはないでしょうか。

⇒ 感染症防止のために、眼科を受診します。

もし、目を開けることもできない場合は黒目に油が跳ねて火傷している可能性が高いです。眼科でなら、目に麻酔をして症状を確認しますから激痛が酷い場合は先生にお伝えください。いずれにしても、痛みが少し落ち着いたからといって放置してしまうと視力低下などの後遺症が残ってしまうことがあります。本当に大丈夫かどうかを確かめるために、眼科の先生の診断を仰ぐようにしましょう!