雨の日でも紫外線は降りそそぎます。

日焼け止めを塗らないと!誰もが思うのは、晴れて太陽もカンカン照りな日です。では、曇りや雨の日の日中は日焼け止めは不要でしょうか?

答えは”No”です。しっかりと紫外線対策が必要です。雨降りと紫外線

紫外線量は雨の日でも快晴の日の20%程度、曇りの日で50%程度は紫外線が降り注ぎます。また、部屋の中にいても紫外線は降り注ぎます。人間の目には見えない光ですから、雲に太陽の光が遮られていても夜のような真っ暗にはなりませんよね。同時に紫外線も降り注いでいるのです。

雨、曇りの日でも紫外線への対策を怠ってしまうと吹き出物などをはじめとしたトラブルが起こります。中でもUV-Aは窓ガラスも通り抜けて部屋の中まで進入します。これが老化の原因となります。目では白内障や黄斑部へのダメージ、肌へはシワやたるみを進行させるものです。特に気をつけたいものです。UV-Bは、メラニンを増加させ、シミやそばかすをつくったり、肌に炎症を起こさせます。

ヘリオケアそうすると、365日。日焼け止めを塗り続けるのは大変ですが、サプリならどうでしょうか。当院では「ヘリオケア」という飲む日焼け止めを取り扱っています。食事の後に一緒に1粒飲むだけなので、大変手軽にできる紫外線対策です。(1瓶30粒入 ¥6,000+税)

受付までご希望の方はお申し出ください。

視力検査中は、適度なまばたきは必要です。

学校健診で、視力低下を指摘された男の子。数ヶ月前に作った眼鏡を掛けて、結果は左右それぞれCとDの判定。両眼で見て0.5程度。作成時は両眼で1.0が見えるようにしたはずなのに・・、と受診をされました。

ランドルト環急すぎる視力低下を心配をされた親御さんが連れていらっしゃったようなのですが、どうやらその子は視力検査そのものを必死にやりすぎてしまっているのです。ほとんど瞬きもせずに目をカッと見開いて、C(ランドルト環)の向きをただ、ただ、必死に見ているのです。

視力検査を受ける心構えというか、真面目にやろうとするそのお気持ちは十分に伝わるのですが、是非

「まばたきをして下さいねっ!」

人間の目は平均で1分間に15回~20回程度のまばたきをします。ですが、この男の子の場合、必死にランドルト環を凝視しすぎてしまっていて、横から様子を伺ってもまばたきの回数が極端に少ないのです・・。ジッとまばたきもせずに見続けると、どんどん視界はぼやけます。

実は、まばたきをしないと目の表面が乾いてヒリヒリすると同時に、涙が表面に適量ないと物が見えにくく、視力にも影響を及ぼしてしまうのです。ドライアイで視力が出にくくなるのも本当なのです。

視力が落ちてたらどうしよう・・というプレッシャーがあったのか、まばたきもせずに必死にランドルト環を見ていましたが、その男の子にちゃんとまばたきをして見てもらったら視力はしっかりと出て大きな問題はなく経過観察となりました。

視力検査を受けるときは適度に、いえ自然にまばたきをしてリラックスして受けていただければと思います。

度は、弱すぎても強すぎてもダメ。

とある宅配業社さんの段ボールに、「お届けは早すぎても遅すぎてもダメ」と書かれているのを見ました。

眼科的にも似たようなことがあって、メガネやコンタクトレンズの度数の話を患者さんとすると「度を上げたくない」とか、「もっと見えるように強くしたい」という要望を伺うことがあります。

目の疲れしかし、どちらもやり過ぎはダメなのです。

度が弱くなりすぎてピンボケしすぎた視界というのは、目にも脳にもよくないのです。人間は見えない状態だと何があるのかを認識(見よう)とするので、反って眼精疲労の原因にもなりますし不便です。また、年配の方の場合は脳に視覚的情報が伝わらず認知症にもなりやすいといわれています。反対に強すぎても、ピント調節力を多量に必要として疲れますし、気分が悪くなってしまうこともあります。

度は弱すぎても、強すぎてもダメ。偏りすぎずに程々にしておくのが無難な選択なのです。

はやり目には潜伏期間があります。

感染症の増える季節になりました。眼科における感染症では「はやり目」が広く知られていると思いますが、症状が出るまでに1週間程度の潜伏期間があります。

はやり目はやり目の原因はアデノウィルスという”ウィルス”が原因となっています。ウィルス性の場合、感染力が非常に強くまた、症状も重症です。しかし、このウィルスに感染してもすぐに炎症が起こるわけではありません。実際に目の調子が悪くて・・と、はやり目の検査をしても、結果が「陰性」とでる場合もあります。そして、数日後に発症すして、はやり目の確定診断が出ることも少なくありません。

そのため、はやり目とその時点では確定されなくても家族や周囲の方への感染防止を考えて食器、タオル、洗濯物などは別にして、お風呂も家族の最後に利用するようにします。また、手で触れた部分に関してはこまめにアルコール消毒を行うことも大切です。

視野検査は、現状の視野がどのくらいかを知るほうが大事。

暗い部屋で1点を見つめ、視界に光が見えたときに手に持っているブザーを押し、見えたことを知らせる「視野検査」なるものがあります。

視野計オクトパス900主に緑内障など視野欠損をともなう病気の方がこの検査を受けられますが、大切なのはご自身の視野がどのくらい欠けて、どのくらい残っているかを知ることにあり、結果が良い悪いを比べることではありません。

検査中に目線をキョロキョロ動かしたり、見えてもいない光を見えたとボタンを押したりして、良好な結果を出そうとしても信憑性のない結果となってしまいます。ある程度そういったブザーの押しミスはこちらでも判るようにはなっていますが、あまりにも失敗回数が多いと検査を何度もやり直しすることにもなりますので、患者さんのご負担にもなります。

また、検査中でも少し中断休憩をしたり検査のスピードをゆっくり目にしたりすることは可能です。そういった要望があれば眼科スタッフに是非ともお申し出ください。言い難い・・と思っていらっしゃる患者さんもおられるかもしれませんが、測定者としてもどのくらいのペースがやりやすいか等を言ってもらえるほうが大変助かるのです。

正確な検査結果が得られれば、その後の先生の治療計画も立てやすくなりますから、結果的には視野を確保していく有効な手段になるわけです。

視覚障害の等級について。

最近世間を騒がせている知事さんの金銭感覚には驚きですが、こういった無駄なお金の流れを絶って、もっと困っている方にきちんと行き届けられるようにならないのでしょうか。

眼科の分野では、目が見えない!視力が出にくく困っていても、とっても厳しい審査基準があって、補助金などを受け取ることが出来ないという方もいらっしゃいます。

例えばですが、視力障害にも等級があります。1級から6級まであり、最も障害の程度が軽いとされるのが6級です。この条件は「一眼の視力が0.02以下、他眼の視力が0.6以下のもので、両目の視力の和が0.2以上」と定義されています。ここで言う視力は、メガネなどで矯正された視力となります。

視力具体的な例を挙げてみます。
仮に
Aさん「右)0.02、 左)0.5」
Bさん「右)失明    左)0.7」
という結果だと、Aさんは障害者6級認定ですが、Bさんは認定外です。

え?!完全に片眼が失明されているBさんの方が、光すら感じ取ることもできないで、立体感もなく平衡感覚も取り難いのに?!というちょっと驚きに判定になってしまうのです。6級に認定されないということは、健康な方と一緒という分類なのです。

こういった方に出される補助金も、私たちの税金が当てられているのだと考えると、お騒がせな知事さんにお金が流れるなら、是非ともBさんのような方に届いて欲しいものだと願ってなりませんね。

はやり目かも!と疑ったら、迷わず眼科受診を。

25度を超える日が連日続いています。目の病気でも「はやり目」の感染に特に注意しなくてはなりません。

普通の結膜炎と違うのは、細菌ではなく「ウィルス」が原因で炎症が起きているということです。ウィルスは細菌よりも小さいのですが、とても厄介なものです。炎症の症状も見るからに酷く、涙目、メヤニ、視力障害など様々な障害が起こります。ウィルスには特効薬がありませんので、最後は自分の免疫力との戦いです。

はやり目はやり目の場合、1週間ほどの潜伏期間があるので何となく結膜炎っぽいという症状は出ますが、軽症そうなので市販薬で様子を見るという方が多くいらっしゃいます。

ですが、本当にはやり目だった場合は市販薬では炎症が治まるどころか、どんどんと症状が進行していきます。感染力も極めて高いので、家族や友人、職場の方にも知らないうちに感染させてしまっているという事にもなりかねません。

とくにこの季節は、あれ?結膜炎かしらと思ったら、「はやり目かも・・」と疑ってもらって、早めに眼科受診をすること、さらにはやり目の診断がなされる前に未然に感染拡大を防ぐようにしましょう。特に家族で生活されている場合は触った部分の消毒はもちろんのこと、タオル、食器、洗濯物など分けたり、お風呂には最後に入るなどお互いに感染しないように努めます。

また、はやり目は視力障害が残ったりすることがありますから「完治」と診断されるまでは必ず治療を続けてください。

感染症にかかる3つの条件

船橋もだいぶ暑くなってきました。暑くなると感染症のリスクが高まります。とくにコンタクトレンズに付着する細菌は、このぐらいの温度を好んで活動しますので注意が必要です。気をつけたい3点を挙げてみます。

まずはレンズに付いた細菌です。肉眼では見えませんので、使用していたコンタクトレンズに付着しているものと思ってしっかりとレンズを消毒するようにします。

次に、レンズの汚れです。これも肉眼では見えません。タンパク質やカルシウム、脂質など目の中に存在する物質から、外から入ってくる花粉やハウスダストなど様々です。細菌と同様、肉眼で見えませんので付着していると思って徹底的な洗浄を行います。

最後に、目の表面の傷です。目の表面の傷はまずは自分では見えません。また、痛いという自覚症状がなければ傷があるとは考え難いという自己判断の誤りが感染症のリスクをよりいっそう高めてしまうことになります。表面に細かい傷や上皮の剥離があると、そこから体内への細菌感染が開始されます。

角膜潰瘍痛い!と自覚症状が出たときにはかなり重症になっていると考えられます。定期検査、前回はいつ受けたかな・・と思い出せないようでしたら、すぐに傷がないことを先生に確認してもらってください。

ちなみに「レンズに細菌」「レンズに汚れ」「目の傷」の3要素が揃ってしまったら、感染症は発症しているといってもよいでしょう。目には見えない”危険”と考えて、自分で目を守るように努力しましょう。

手軽に買える市販の目薬も、薬なのです。

デジタル社会の中で疲れからなのか、最近目の充血が気になって仕方がない。眼科へ行く時間もないし、ひとまず市販薬で何とか改善にならないだろうかと考えられる方も多くいらっしゃると思います。

目の疲れしかし、一時的に点眼した市販の目薬は効果があったような錯覚に陥ることがたまにあります。さらに充血したときはこれを点眼すれば良くなると思い込み、安易に使用してしまってはいないでしょうか。

眼科医が市販薬を懸念するのは、血管収縮剤が入っている点にあります。このような目薬を長期に渡って使用していないのかが心配なのです。どんな原因で充血しているのかという根本治療を考えると、血管収縮剤の入った目薬は治療と逆行することを行っていることになりかねません。

充血するという症状があるとして、その原因が炎症によるもの、疲れ目、酸素不足など様々な理由がありますが、このとき血管の中では何とか回復できないかと沢山の栄養素や酸素が血液と一緒に運ばれています。まさに不調をきたしているところに必要物資を届けようとして、通常よりも血管を膨らませて沢山の物資を運ぶのです。

しかし、血管収縮剤をそこに投与するとせっかく必要物資を運んでいるパイプである血管が強制的に狭くなります。そのため、外から見ると充血が治まったように感じますが、何故充血していたのかという理由を考えると逆行したことをしていますよね。

さらに薬の効果が切れると血管は再び膨張し、充血が酷くなったように見えます。ここでまた充血を抑えようと血管収縮剤入りの市販薬を点眼するという悪循環が起こります。

自分の使用している目薬は大丈夫かと心配に思われる方は、主な血管収縮剤の成分を挙げてみますので、パッケージなどを確認してみましょう。
「塩酸ナファゾリン」「塩酸テトラヒドロゾリン」「塩酸フェニレフリン」などが記載されている場合は長期的な使用を控えるほうが無難です。また、目の症状で気になることがあればほんの少し時間をつくって眼科を受診するようにしましょう。

アレルギー性結膜炎があると、ドライアイにもなりやすい。

アレルギーの原因となるアレルゲンは、1年中浮遊しています。杉やヒノキなどの季節性のもであれば、その季節を通り過ぎれば症状は落ち着くのですがそうでない場合は要注意です。

アレルギー性の結膜炎をもっていると、涙の層(涙液層)が不安定な状態になりドライアイの症状を悪化させる原因にもなります。この症状はコンタクトレンズ使用者に多く見られ、BUT(涙液層破壊時間)検査でこの徴候が示されます。
BUTBUT検査は涙が蒸発するまでの時間を調べる検査です。目にフルオレセイン色素を点眼し、まばたきを止めます。正面を見ているうちに目の表面が乾燥し始め、色素が消えていきます。涙液層の破綻した部分が黒っぽく見えます。これまでにかかる時間をBUT(Break Up Time)といい、10秒以上が正常です。5秒に満たなければドライアイの診断となります。3回測定した平均値が検査結果となります。

ちなみに、コンタクトレンズを装着している部分は涙の層が薄くなります。時間を短めに使うことはもちろん、アレルギーの炎症が出ている間はメガネを使用するよう心がけます。また、どうしてもコンタクトレンズを使用する場合は、1日使い捨て・汚れが付着しにくい非イオン性素材・乾燥にしくい素材の製品を選択するようにします。中でもクーパービジョン社から発売されている「プロクリアワンデー」はこれらに全て当てはまります。汚れへの耐性、そして涙の層を安定化させる技術でつくられています。