ものもらいは冷やすべきか、温めるべきか。

まぶたが腫れあがった状態、いわゆる「ものもらい」と一般的には言われていますが、冷やした方が良いのか温めた方がよいのかという質問をよく受けます。

ものもらいどちらも間違いではないのですが、一括りにものもらいといっても何が原因で起こっているのかや実際の症状・目的によって「冷やす方が良いのか」「温める方が良いのか」が異なります。

ものもらいを冷やした方が良いのは、腫れあがった炎症で痛みが強いときです。あえて冷やさなければならない訳ではありませんが痛みが緩和する・炎症を抑制できる効果が期待できます。

では、温めるのはどんな場合かというと「予防的効果」を期待する時に行います。マイボーム腺に脂が詰まる事が原因でものもらいになりかけているようなときは、温めるとマイボーム腺に詰まりかけた脂が溶けてマイボーム腺の詰まりを緩和させてくれます。数分のリラックスタイムと考えて蒸しタオルを目の上に乗せてあげると良いでしょう。

また、すでに炎症が起こって痛みがあるときに温めるのは逆効果です。特に赤くまぶたが腫れ上がってしまっている場合には要注意です。自己判断では難しい場合は、先生に症状をご相談くださいね!

花粉症、ご希望に応じて飲み薬も処方しています。

船橋も日中はだいぶ暖かくなり、花粉症のアレルギー症状を訴える患者さんが大変増えました。花粉症になると、目のかゆみ・充血・涙目などの症状が起こりますが、これ以上に鼻水・鼻詰まり・くしゃみなども起こります。

花粉症目の症状を抑えるためには、ダイレクトに目薬をさす事が即効性もありお勧めですが、それ以外の症状が併発しているときは、飲み薬を併用していくと良いでしょう。

飲み薬は眠くなる・・・。というイメージがありますが、これも薬の種類を選べば日中の眠気を回避することができます。例えば寝る前1日1回での服用する薬もあります。効果の程度を考えると、眠気が出てくるような飲み薬のほうが効き目が強いので、ライフスタイルに応じて選択されることをお勧めします。

アレルギー症状が起こると、集中力を欠いたり仕事の効率を低下させることにもなりますので、我慢し続けるというのも限度があります。当院は眼科ではありますが、診察内容に附随する薬の処方はなるべく一緒に行うようにしています。鼻水は涙が鼻涙管を通って出てきたものですから、そう考えると点鼻薬の処方もお出しすることができます。

眠気を気にして我慢されているという方は、お気軽にご相談ください。

眼軟膏を塗るときは、綿棒をご活用ください☆

眼のフチのあたりの出来物とか、目頭のあたりとかにプチッと炎症があったりすると眼軟膏なるものがお薬として処方されることがあります。

軟膏は通常、清潔な手や指で塗ることが多いのですが目のフチのような細かい部分にはなかなか塗りにくいものです。

抗菌綿棒
良い方法は?!というと、「抗菌の綿棒」を使用することをお勧めします。薬局薬店などで数百円くらいで購入できます。綿棒の先に適量を出して、炎症部位に持っていくと塗りやすいです。また、炎症を起こしている部分なので直接指で触れるよりは抗菌の綿棒を用いる方がより清潔な状態で薬を塗布できますので、手指の常在菌から悪さを未然に防ぐことにもつながります。

ちなみに、強度の遠視眼であったり老眼の度合いがかなり進んでいる方は目元の細かい部分に薬を塗るのは大変なことです。このような薬の塗布に限らず、特に女性の場合は何歳になってもお化粧はするものなので、アイメイクをするときは非常に涙ぐましい努力をされているのです。是非ともご家族が率先して協力してあげてください。

老眼を予防する方法。

老眼先日の駆け込みドクターで「老眼を予防する方法」なるものが紹介されていました。年齢とともに目にも老化現象が起こるのは仕方のないことなのですが、進行を遅くする・予防するという方法があるなら是非とも試してみたいところです。

老眼の原因として、老化によって水晶体が固くなるため膨らんだり元に戻ったりする収縮作業が上手くいかなくなること。また、これに付随する毛様体という筋肉が弱ることが挙げられています。ここでの紹介は、この筋肉のコリを和らげることによって老眼の予防につなげるという内容でした。

やり方は「100円メガネで手軽にできる!」というものです。

100円ショップの老眼鏡を使うのですが、具体的にはピントの合わない度数を買って、その老眼鏡を掛けて近くではなく遠くの方をぼんやりと見る。という手法のようです。注意点は、「ピントが合わないというのは、自分の適性度数よりも強い度数を選択する」こと、そして「無理して見ようとしない」ということです。

眼科の視力検査方法で、あえてピント調節の介入を防ぐ雲霧法という測り方がありますがこれを利用したといったところでしょうか。若い方でも、疲れ目の軽減になりますので、早めに行っておくと将来の結果に差がでるやもしれません。

プラセンタ、やはり継続したくなる!

プラセンタと名のつく注射やサプリメント、化粧品など様々な製品が存在しますが、いずれも地道に継続していくことが効果をもたらす重要なポイントになることは間違いありません。

当院でのプラセンタ注射は、「メルスモン」「ラエンネック」の2つの製材を用意しています。厚生労働省に認められ薬事法の認可を受けていて、安全性の高い国内ヒト胎盤エキスが使用されています。

メルスモンラエンネック

プラセンタの効果が目にわかるように感じられる方もいらっしゃれば、何か良くなったのかな?!とイマイチ疑問に感じられている方もいらっしゃいます。

後者の方はしばらくプラセンタ注射の投与を続けた後、投与をやめてしまう傾向になるのですが、この後にプラセンタの効果がわかる場合が多いのです。プラセンタの投与をやめるとジワジワとその恩恵を感じてくるのです。例えば、「最近肌荒れするようになった」「体がなんとなくだるい」「疲れやすくなった」というような症状が出るようです。

いつから体調不良を感じやすくなった?と記憶をたどってみるとプラセンタの投与をやめてからじゃないの?!と・・。そんな訳で、またプラセンタ注射を開始しようと決断される方が多いのです。

プラセンタ注射は予約不要です。気が向いたときにお気軽にどうぞ!

メガネの掛け合わせ、無理する必要はありません。

眼科医当院でメガネを処方する際、先生の指示にしたがってメガネの度数が決定されます。ですが、先生の提示した度数を必ず使用しなくてはならないという決まりはありません。

確かに病状によっては変更が難しい場合がありますが、通常はメガネを使用される患者さんご本人が「メガネがあると見やすい」「楽になった」と思えるようなメガネを作る必要があります。両眼で1.0が見えるくらいで作られる方が多いとされていますが、あくまでも一般論です。

実際に使えるメガネになるかどうか、掛け合わせ(試し掛け)をしているときに、「非常に疲れる」とか「見えにくい」「歩くとフラフラしそう」など、あれっ?!って思ったことがあれば、無理に続ける必要はないのです。

これなら使用できそう!と、安心できるような度数で調整をすることは何度でもできますから、気になることは近くのスタッフにどんどん伝えてください。視力は目安なのです。眼科側の、一般的にこのくらいの視力が出ているなら問題ないのでは?という認識と、使用者ご本人の見え方の満足感は必ずしもイコールではありません。

無理して作成しても使えないメガネになってしまったら、意味がありませんよね。気になる点を遠慮して言わないとするより、ちゃんと教えていただける方が先生も実は嬉しいのです^^

片眼だけ視力が下がっていく症状。

近視の進行は、これが原因という特定されることがまだありません。一般的には遺伝的とか、近方作業のやりすぎなど多数の要因があるのではないかとは言われています。

視力検査ところで先日、「片眼だけ視力が落ちる」という相談を患者様からいただきました。確かに視力検査の結果はだんだんと左右差が広がりだしています。

一般的に考えれば、遺伝的要素でおそらくもう片方の目も、追いかけるように近視が進行する可能性もあります。しかし、この患者さんの場合に限っては本当に片眼だけ低下していくという事態が起きています。

目を疲れさせないようにする、規則正しい食生活を行うということはもちろんなのですが、このような場合「姿勢をよくする」ことにも気を配ってあげると良さそうです。

・寝そべりながら本などを見る
・ノートなどを書くときに首を一方に傾けながら見る
・机に対して垂直に座らずにパソコン画面などを見る など

これらの事をよく癖でやってしまっていないか、思い当たることはありませんか。長期に渡ってこのような事を続けていると片目だけ視力低下していく原因になるとも言われています。

何故かというと、ある対象物を見ている右目からの距離と左目からの距離が極端に違う状態だと、片方の目だけ視力が落ちる可能性が高いと考えられます。これは、左右の目のピント調節力が片方だけ非常に大きく作用し、もう片方はそんなに使われないという状態になります。片目だけ極端に負荷が掛かれば、片目だけ視力が低下してもおかしくありません。

両方の目を同じように使用しないと、片目だけ視力が落ちるというリスクを高めることにもなりかねません。正しい姿勢で物を見るというのは大切なことなのですね。

目の疲れやすい人が選ぶ2ウィークデュオ

現代人にとっては目の疲れというのはどの方にも起こりうる症状の一つです。遠近両用となると、老眼が始まった方に使用されるものとされますが若い方が使う際にはどうもネーミングが気になる・・・という方もいらっしゃいます。

2ウィークデュオですが、パソコン作業やスマホを含め手が届く範囲の距離を見ることが増え、目の調節力を酷使しながら生活をされているという患者さんも多いのです。近くの距離を見続けることは、自律神経がうまく働かなくなることもあり身体に様々な影響を及ぼします。目の疲れのほかにも、頭痛や肩こり、ひどいときは吐き気までという事もあります。

PCメガネはいかがとお勧めはするも、仕事中だけはコンタクトレンズだという方もやはりいらっしゃるので、そういった場合はメニコン社より「2ウィークデュオ」という製品があることをご紹介しています。
2WEEKデュオ
遠くの見え方はそのまま、手元にピントを合わせるときの手助けをしてくれるような見え方を実現しています。

実際に使用してみると、見え方そのものは変わりません。しかし、夕方以降の”目の疲れ具合”という点ではいつもより楽になるはずです。

パソコンに向き合う社会人の方はもちろんですが、受験勉強をされている学生の方にも使っていただけるものと考えます。

コンタクトケアは選び方を間違えると、目に傷が!!

昨日紹介いたしました「クリアデュー」。眼科側として他のケアシステムよりお勧めする理由が感染症の予防の他にも、もう1つ重要なことがあります。

それは薬局等でお手軽な価格で売られている洗浄消毒剤の中には、消毒剤によって目に傷をつけてしまう製品もあるのです。消毒洗浄の力が目に対して強すぎると、レンズ内面に残っている液の成分が角膜上皮に影響を与え、結果として角膜(黒目)の傷になります。

目に及ぼす影響右の写真の矢印のあたりに、無数の白い点々のようなものが見えると思いますが、実はこれらが傷です。(クリックで拡大できます)

ケアは”これ1本で、ソフトコンタクトのケアは完了!”というタイプのものと、レンズはシリコンハイドロゲル素材のレンズを使用されている方にこの症状が多く見受けられます。なかでもケアの消毒の力が強いものには注意です。しかし、消毒力が低いものだと汚れ落ちや感染症のほうが心配されますので、何ともいい難いところです。

では、クリアデューはというとしっかりと中和をしてから目にレンズを入れますので角膜に与える影響はほとんど無いとされています。レンズはしっかりと洗浄消毒ができて、目にも優しいとなると選ばない理由が見当たらないですよね。(※ただし、クリアデューはヨードにアレルギー反応を起こす方は使用をお控えください。)

視力と認知症。

高齢になった時に認知症になる確率は、実は視力に大きな影響を受けると言われています。 視力が悪いのに眼科の受診をせずに放置した方は、そうでない方よりも認知症になる確率が950%も高かったとも言われているくらいなのです。

老婆この視力が悪いというのは、「見えないピンボケの状態を放置している」ということで、裸眼視力が0.1しかなくても、メガネとかを掛けて視力が1.0くらいになっているということであれば悪いという括りには入りません。

人間は実にその活動において、9割以上の情報を目から得て行動をしています。目は脳の一部です。目から入った情報が脳に伝わり処理されるというごく当たり前のことが、高齢になるにつれて脳を刺激する大変重要な役割を果たします。

この脳への視覚的刺激がなされないと、どんどんと脳は使われなくなっていきます。これが認知症への第一歩となります。視力を確保して、物が見えるという喜びが薄れていくことを回避する努力が必要なのです。物が見えないと、例えば本も読めない・テレビも見えない・散歩したり外出するのも億劫になる→何をしてもつまらない、やる気が起きない。といったような体調的な悪循環すら生じます。

そのためメガネなどで視力の矯正を行う、白内障などの手術を受けて視力を回復させる等して、 放置せずに適切な視力確保を行うことが認知症予防に大変効果をもたらすという事になるのです。