注目の「眼科ドック」。40歳を超えたら受けてみては?

OCT検査人間ドックの「眼」バージョン、眼科ドックが今、注目されているようです。失明に至るような”緑内障”などの病気は、少しずつ進行していきます。自覚症状が現れるころには、かなり病状が進行してしまっているケースが少なくありません。

「眼ドック」は、施行している医療機関によって検査される項目に若干の差はあるようですが、一般的には以下のような項目が挙げられているようです。

  • 先生による問診、現状の相談
  • 視力検査(遠方・近方・乱視度数などを自覚・他覚的に測定)
  • 使用中のメガネやコンタクトレンズの度数チェック
  • 細隙灯顕微鏡による目の前眼部の異常の確認
  • 眼圧検査
  • 眼底検査
  • 光干渉断層計(OCT)による詳しい眼底検査
  • ドライアイの検査(生体染色検査・BUT・シルマー検査)
  • 視野の検査

オプションで、機器などを指定してより詳しい検査を受けられる眼科もあるようです。40歳を超えて眼科の診断を受けていないということがあれば、是非活用してみると良いかもしれません。

残念ながら、さくら眼科では「眼ドック」という形態では診療を行っていませんが、すでに人間ドックや健康診断などで精査が必要と診断されている項目については、保険診療にて精密検査や再検査を行うことは可能です。

VDT症候群

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「VDT症候群」とは、パソコンなどのディスプレイを長時間見続けることでおこる、病気のことです。(VDTは「ビジュアル・ディスプレイ・ターミナルの略です)
目だけでなく、身体や心にまで影響が出てしまうこともあります。
他に「IT眼症」や「テクノストレス眼症」などとも呼ばれています。
目に出る主な症状は、目の痛み、目の疲れ、ドライアイ、物がかすんで見えにくくなる、充血などがあります。
身体には首や腰の痛みや肩の凝り、腕や手がだるい、しびれるなどの症状があります。
ひどくなると、めまいや吐き気などの症状も出てしまいます。
精神に症状が出ることもあり、食欲がなくなったり、イライラ感や不安感、抑うつ状態になることもあります。
VDT症候群にならないために、パソコンでの作業を長時間する場合は次のことを意識して行うようにしてください。
*1時間作業したら10分間は休憩して目を休       ませる
この時、軽い体操などをして身体の緊張をほぐしてリフレッシュさせることも大切です
*ディスプレイの位置を目の高さより低くする
*パソコン画面と目の距離を40センチ以上にする
*室内が乾燥しないように加湿器などで調整する
*コンタクトやメガネは度のあったものを使用する
*パソコンなどのモニターが発するブルーライトをカットする専用のメガネなどを使用して目を保護する
仕事でパソコンでの長時間作業をされている方は、なかなかこれらのことを実践するのは難しいことかもしれません。しかし、大切な目や身体を守るためにできることだけでも実践していただければ…と思います。

子どものメガネに必要なこと。

お子さんが初めてメガネを作ることになったとき、「どんな事に気をつけて作ればよいか?」
という質問をよく受けます。視力的なことはもちろんなのですが、どんなメガネにしたら良いのか、という点も気になるところです。

重要視したいことは様々ありますが、あれもこれも・・・というのは難しいのでひとまず

・壊れにくいもの
・変形しにくいもの
・キズがつきにくいもの

この3つをクリアするメガネを作成すると良いでしょう。壊れたメガネ
大事に使うようにしていても、案外お子さんの取り扱いって乱暴な感じになりがち・・。そうなりにくいメガネにしてあげるのも親心ではないでしょうか。

メガネのフレームは材質は問いませんが、レンズの周り全体を取り巻くようになっている「フルリムタイプ」にしておくと変形しにくく、変形してしまったときでも調整がしやすくなります。また、
レンズではキズに強い「ハードコート」というコーティングがついているものがお勧めです。

他にもデザイン的には気に入ったものを選んでもらって構いませんが、度数との関連を考えると、遠視度数の強いお子さんの場合では、大きなフレームのものを選んでしまうとレンズの中心に厚みが出て重たいメガネになってしまいます。こういった点も考えてあげると掛けていて苦にならないメガネが出来上がるはずです。

それから、メガネのフィット具合というのはとても大切なものです。掛けていられるかどうかということはもちろん、メガネがズレた状態で目の前にあると、せっかく眼科で測った度数を入れても矯正がうまくいかないといった影響も出てきます。

こういった調整やアドバイスは「認定眼鏡士」という、しっかりとした資格をもったアドバイザーの方がいらっしゃるメガネ屋さんがありますので、そういったところで相談するのも良いかと思います。
さくら眼科近辺では、船橋西武デパート6階の東京メガネ船橋店さんにいらっしゃいます。とても親切な店長さんです。

瞬き(まばたき)

普段、私たちが無意識にしている瞬きですが、1分間で平均20回くらいの瞬きをしているそうです。
瞬きは角膜(黒目)を刺激して、涙の分泌を促す働きをしています。目は開けた状態でいると当然乾いてきてしまうため、瞬きをして目の表面を常に涙で潤わせています。
普通の人は意識しなくても、平均で3秒に1回くらいは瞬きをしていますが、なにかに集中しているときはその回数が減ってしまいます。
例えば読書、携帯やスマートフォンの画面を見ているとき、パソコンで作業をしているときなどは瞬きの回数が6〜10秒に1回程度まで減ってしまうそうです。
瞬 きの回数が少なくなると目の表面の涙の量が減ってしまうので、ドライアイの原因になってしまいます。パソコンでの作業を長時間していると目が痛くなる、 ショボショボする、目が乾いてくる、などの症状がある人は要注意です。ドライアイの原因は他にも様々なものがありますが、意識的に瞬きをして目の表面を守ることは、とても大切なことです。目の疲れがひどいときは、少し目を閉じたままにして目を休ませましょう。

眼底検査を希望される方は、公共の交通機関をご利用ください☆

バス眼底検査をする際に、「散瞳剤(さんどうざい)」と呼ばれるお薬で瞳孔を強制的に開くことがあります。

これは眼底を検査するときに先生が光を目に当てるのですが、反射的にまぶしいと瞳孔が小さくなりまぶしさを軽減させようとします。そうすると、先生が目の奥をのぞいて眼底を調べるときに見える範囲も縮小されてしまうのです。

網膜断層検査(光干渉断層計:OCT)も、通常は瞳孔を開かずとも測定ができますが高齢により縮瞳してしまっていたりして瞳孔を広げないと測定できない場合もあります。

散瞳剤により、強制的に瞳孔を広げると4~5時間くらいは瞳孔は開きっぱなしになります。歩いたりする程度は問題ありませんが、ピントを合わせにくくなるため後はゆっくり帰宅するのみ・・というタイミングで検査を受けるほうがベストです。

散瞳後、特に車(自転車も)の運転をするというのは大変危険です。ほかにも仕事上、書類を確認したりなど用事がある場合は支障をきたしますので、予定を調整の上来院するようにしましょう!

眼精疲労とコレステロール

目の疲れ

目の奥が痛む、かすんで見えにくい、肩がこる、などの症状がある眼精疲労。 この眼精疲労の原因の一つにコレステロールがあると言われています。 目とはあまり関係がなさそうなコレステロールと、眼精疲労がなぜ関係があるのでしょうか?

コレステロール値が高いと、動脈硬化が引き起こされ、脳梗塞や心筋梗塞などの危険性が高まります。目の周りにも毛細血管がたくさんあるので、コレステロール値が高いとこの毛細血管も詰まってきてしまう恐れがあります。そのため目に十分な血液が送られなくなり、眼精疲労が引き起こされてしまうのです。

コレステロールとは細胞膜を生成する要素で、生きていく上では欠かすことのできない脂質の一種です。コレステロールと聞くとあまりよくないもの、というイメージがありますが、私たちの身体にはとても大切なものなので正常値を保てればいいのです。

コレステロールを下げる食べ物は野菜、大豆、魚貝、果物などです。 特に効果があると言われているのが、緑黄色野菜、シイタケ、青魚、りんご、コンニャクなどです。 これらの食品を献立に意識的に取り入れるようにして、コレステロール値を正常に保てるようにしたいものです。

乱視の見え方

乱視という屈折異常が起こると、焦点がどこにも結ばれずに物がぼやけて見えます。例えば、夜空の月を見ると1つしかないはずの月が2、3個重なって見えるとか、街中の信号機の光がびよーーんと伸びて見えるといった具合です。

眼科の先生に言われて、「乱視って何だろう?」と思う方は、クーパービジョン社のサイトに「乱視眼」と「正常眼」での見え方を分かりやすく比較できるページが設置されています。是非比べてみて下さい。

乱視の見え方体験へ→

2重に見える、にじんで見えるのが乱視の見え方の特徴です。焦点がどこにも合っていない状態ですから、メガネやコンタクトレンズによる矯正が必要です。乱視が原因で見えにくさが出てしまっている場合、単純に使用中のメガネやコンタクトレンズの度数を上げれば見えるわけではありません。ブレて見える方向にしっかりと矯正しなくては見え方を改善することはできません。野放しにしたままにしておくと、さらに乱視の進行を進める原因にもなります。

適度な矯正を行い、クリアな視界を確保するようにしましょう。

眼球振盪(がんきゅうしんとう)

眼球断面図がブレて見える異常のひとつに「乱視」がありますが、他にも目が自分の意思に関わらず左右などの方向にブルブル震える感じに動いてしまい物が見えにくいという病気があります。

これは眼球振盪(がんきゅうしんとう)といわれ、通常は両眼がバランスを取りながら物を見るために動くのですが、そのバランスが崩れてしまうためにおこります。ブルブルと動く方向も左右同じように動くということもあれば、ある一定の方向へだけ動くというタイプもあります。

この目がブルブル動く「眼振(がんしん)」は、他者が見れば一発でわかるのですが、当人は目がブルブル動いているという自覚がない場合が多いのです。しかし、視力的に矯正視力が1.0出るということは少なく、メガネやコンタクトレンズを使用しても改善には至りません。

眼振が起きる原因には目の異常で起こる場合と、耳や脳の障害で起こる場合があります。治療に関してはまだ決定的な事がわかっていないのが現状です。起きてしまった場合は、手術によりある程度の改善は見込めるようです。また、耳や脳の障害が原因で起こっていた眼振の場合はそれらの異常が治ると、眼振も一緒になくなるようです。

目薬も症状によって医師が処方するものです。

眼科の窓口で「目薬だけほしいんだけど、ダメかしら」とよく患者さんから質問を受けます。理由を伺ってみると、

◆時間がない、急いでいる。

◆当人の具合が悪い、外出し難い。

◆変わった症状がないのに診察、検査を受けるのが面倒だ。

など、患者さんにもたくさんの事情や考えがあるということは十分にわかります。しかし、基本的に目薬だけの処方は行っていません。

一般的に薬の処方箋の期限は交付日を含めて4日以内です。先生が診察をして、この薬が今の症状に一番適切であろうという判断がここにあります。ほとんどの場合は診察を受けた後、速やかに調剤薬局へ目薬をもらいにいくでしょう。時間が経過すれば症状に変化が出るかもしれませんし、薬の効果があまり出ないのであれば薬剤変更も検討しなければなりません。

また、慢性的な病気の場合は劇的な改善や治癒を目的するのではなく、現状より悪化しないようにコントロールをするケースが多くあります。自覚症状では「なんともない」場合でも、例えば眼圧値が上昇していたとか視野が欠けはじめてる、視力が片目だけ低下している、網膜など自分では見えないとろこに異常が起きているといった気が付きにくい症状が隠れている場合もあるのです。

そのため、あの時に診察を受けていれべ良かったという残念な結果だけは避けたいところです。結果的に同じ目薬が処方されたということでも、医師は責任をもって診察をしています。せっかく目の状態を気にされて目薬をもらおうと思っているのですから、少しだけでも時間を作って受診していただければと願います。

「眼が痛い」は、どんな痛みなのかを先生に伝えよう!

眼痛漠然と「眼が痛い」という症状を訴える表現があります。

単純に痛い、という言葉の中には様々な症状が考えられ原因の特定が難しい状況でなのです。そのため、眼科の先生側からすると「どんな痛みなのか?」というを患者さんの言葉を重要視しています。

例えば、言葉で表すと「ゴロゴロ」痛いとか「チクチク」痛い。という場合は、眼の表面に異常があるのではないか?「ズキズキ」痛いとか「ズキンズキン」痛い。という場合は、眼球に異常があるのではないか?など、診察する上でどこに異常があって痛みが出ているのか。検討がつきやすくなります。

また、痛い場所やどんなときに痛みがあるのかを付け加えて説明できると、さらにご自身のツライ痛みが解消される方法が発見しやすくなります。「眼の奥が痛い」とか、「まばたきをすると痛い」等です。

しかし、明らかに目ににゴミが入っていてゴロゴロ痛かった等すぐに原因がわかり処置ができる場合と、何が原因で目の痛みがおきているのかがわからない場合というのがあります。視力や眼圧、眼底などを詳しく検査するもその場では何も異常が明らかにならない・・。というケースもやはり実際にあるのです。

このような場合は、今現時点ではまだ何も悪いところが見当たらないけれども、重篤な病気が隠れている場合もあるので油断をしないことが大切です。少しでも症状に変化がでるようであれば、すぐに再受診することを忘れないでくださいね。