夕暮れ時に多い交通事故は、目が暗さに慣れるまでに時間がかかる事が原因の1つ。

人間の目は、眩しいと瞳孔が小さくなり暗いと広がるという仕組みがあります。これは比較的早く、数秒くらいで行われます。暗い所から明るい所に行くと、一瞬「眩しいっ」と思いますが、すぐに慣れます。

夕暮れでは明るい所から暗い所へ行った場合、瞳孔はすぐに広がりますが中々目が慣れてきません。実は暗い所では、光を取り込もうとする入り口の瞳孔の大きさを調節しただけでは見えるようにはならないのです。

目の奥、網膜には光を認識する「桿体細胞」が存在します。桿体細胞には、光を感知するタンパク質からなるロドプシンという成分があります。これを増やすことにより人間の目はわずかな光も感知できるようになります。暗順応(あんじゅんのう)と呼ばれる仕組みです。このロドプシンの合成には30、40分程度かかるため、暗い所で目が慣れるまでには時間がかかります。

ところで、交通事故はとくに夕方が多いと言われている原因に「目が暗さに慣れる事に時間がかかる」という点が挙げられます。

時間帯的にも帰宅ラッシュ、一日の疲れ、といった要素もありますが、薄暗くなってくると人間の目の見え方にも変化がでます。暗がりで物を認識するまでにはロドプシンの再合成がなされるまでは、「見えにくい」状態で車を運転してしまっています。
運転者は早めのライト点灯、スピードを落としてより注意深くなる必要があるのです。

オルソケラトロジーで近視は治りません。

船橋市内の学校でも運動部の子どもたちに「オルソケラトロジー」を紹介しているところがあるようで、質問をされることがよくあります。

ハードコンタクトレンズまず、親御さんたちに多い勘違いの点を申し上げますとオルソケラトロジーで近視は治りません。近年レーシックという一般化しつつある近視を治す手術はありますが、オルソケラトロジーは違います。

オルソケラトロジーは、寝ている間に特殊なハードコンタクトレンズを装着します。起きたら外します。すると、起きて活動をしている間はメガネもコンタクトレンズもしないで一時的に物が見えるようにする処置なのです。特に野外や水中で競技をするような運動部に所属している子なら、ちょっと良いんじゃないの?!とも思えますが、見えるのは「一時的に」です。オルソケラトロジーをやめれば元の状態に戻ります。

例えば、夜にこのハードレンズの装着を忘れると次の日は視力矯正をしないと物が見えません。また、そのために繋ぎ用として矯正メガネやコンタクトレンズを作成しても度がすぐに変動してしまい、使い物になりません。

友達のA君がやったからうちの子も!と思っても、近視や乱視の程度でオルソケラトロジーの適応になる子とそうでない子もいます。また、遠視の場合はオルソケラトロジーでは対応できません。健康保険の適応にもなりませんので、まだまだ高価なものです。ハードコンタクト用のレンズの手入れも必要ですし、破損や紛失時には新しいレンズが出来上がるまでは大変不便です。

メリットの方にスポットが当たりがちですが、デメリットもあるということをよく比較して取り入れるようになさってくださいね。

活性酸素

「活性酸素」という言葉、聞いたことありますか?
身体にあまりよくない物質…というイメージを持っている人も多いと思います。
本来、活性酸素は身体に必要なもので、酸素の働きを促進したり、体内に入り込んだ細菌などを駆除するという役割があります。
しかし、活性酸素は量が増えすぎてしまうと細胞の酸化(老化)が進み、生活習慣病などの原因になると言われています。
白内障や黄斑変性症などの発病年齢が若くなってきている原因にも活性酸素が関わっていると言われています。
活性酸素は呼吸をしているだけでも体内で作られています。呼吸によって取り入れた酸素のうち、約2%が活性酸素になります。
他に活性酸素が発生する原因には、
*紫外線
*飲酒
*喫煙
*ストレス
*パソコン、スマートフォンなどの電磁波
*激しい運動
*食生活の乱れ
などがあります。活性酸素を減らすには、抗酸化作用のある成分を摂取することが有効ですが、それよりも前に体内で作られる量を減らすことも大切です。活性酸素が発生する要因の全てをなくすことは難しいかもしれませんが、紫外線に関しては外出時には日傘や帽子を必ず使用する、飲酒や喫煙を控えることなどは健康面を考えても出来る限り実践したいことです。
バランスの良い食生活と規則正しい生活を心がけましょう。

コンタクトレンズ洗浄保存液の裏技はあくまでも裏技。

A子、たまに2ウィークタイプのコンタクトレンズを使用することがあります。そのため自宅にもコンタクトレンズの洗浄保存液なるものが洗面台に常備されています。

ある日、家族がA子のコンタクトレンズ洗浄保存液を洋服に垂らしているのを目撃しました。アトピーもちの家族で痒くて背中をよくバリバリ掻いてしまう癖があるため、洋服に血液シミがつくこともしばしばあります。そこでコンタクトレンズ用の液で何をしているのかを尋ねました。

MPSアイミーすると、某有名テレビ番組でコンタクトレンズの洗浄保存液を垂らして、ちょっと時間を置いてから洗濯機にかけると血液のシミがとれるという内容の放送があったそうです。その放送を見た後から、この裏技なるものを実践しているというのです。コンタクトレンズ洗浄保存液の中にはたんぱく質分解酵素が含まれていて、血液凝固したタンパク質を分解してくれるわけです。

確かに洗濯後はスッキリと血液シミが取れていました。裏技といえばそれまでの話なのでしょう。

ちなみに、旭化成アイミーのホームページに出ていたコンタクトレンズケア用品の本来の使用目的・方法とは異なる使い方についてというお知らせはこの事が原因なのでしょうか?何があったかは特に触れられていないのでわかりませんが、明らかに洋服の洗濯に使っているA子家族の使用方法は当てはまりそうです。

ジェネリック医薬品にするか否か。

ジェネリック医薬品は「効果効能は先発品と同等」と厚生省から認められていて、なおかつ価格も安価だということは以前もこのブログにてお伝えしていましたが、ジェネリック医薬品は「安い」だけではないのです。

薬飲みやすい大きさや形に改良したり、にがみを抑えたりと患者さんの負担が少しでも減るようにさらに開発が進んできているのです。使いやすくて安いなら誰だってこちらを選びます。

A子個人的にもジェネリック医薬品には賛成なのですが、実は気をつけなければならない部分もあります。確かにジェネリック医薬品は良いことが患者さんにも沢山あるのですが、効果の出方や副作用などを疑問視する医師が多いというのも実情のようです。

例えば、効果効能は同等という点。同等という表現にされているのは「完全一致ではない」ということです。同等の効果があると認められる誤差は許容範囲10%程度はあるのではないかと言われています。統計をとって効果効能の同等レベルの試験をクリアしても、添加物などに差があると薬の体内への吸収量等にも変化が起きたりという「効果の出方」に差が生じる場合もあり得るということです。

患者さん自身もジェネリック医薬品がどういったものであり、ご自身にとってどんな薬なのかとい事をよく知った上で使用することが大切です。担当医師や薬剤師とよく相談をして選択なさるのが一番です。

朝ごはん、食べていますか?

朝は忙しいから…食欲もあまりないから…と朝食を食べていない人いませんか(>_<)?
朝食を食べない生活スタイルは、疲れやすかったり、イライラすることが多かったり、便秘になったり、更には太りやすい体質になってしまったり…とマイナスな面しかありません。

朝食を食べるということはとても大切なことです。
なぜ、朝食は大切なのでしょうか?

*脳の働きが活発になり、集中力が高まる
*夜寝ている間に下がっている体温を上げる
*便秘が解消される
*太りにくい身体になる

脳の働きにはブドウ糖が必要ですが、寝ている間にも使われているため、朝起きた時に頭がボーッとしているのはブドウ糖が足りなくなってしまっているからです。
朝食を食べないと脳が働かないままボーッとした状態で過ごすことになってしまいます。
一日の始まりに朝食を食べてスイッチを入れることで体内時計が整い、生活リズムが安定します。
朝食を抜くと基礎代謝が下がります。一日の食事回数が少なくなると身体は脂肪を溜め込んで、エネルギー不足を回避します。結果、太りやすい身体になってしまうのです。

朝食を抜いている人、明日から頑張って少し早起きして、朝ごはんをしっかり食べてみてはいかがでしょうか(^_^)

眼軟膏を塗るときは、綿棒をご活用ください☆

眼のフチのあたりの出来物とか、目頭のあたりとかにプチッと炎症があったりすると眼軟膏なるものがお薬として処方されることがあります。

軟膏は通常、清潔な手や指で塗ることが多いのですが目のフチのような細かい部分にはなかなか塗りにくいものです。

抗菌綿棒
良い方法は?!というと、「抗菌の綿棒」を使用することをお勧めします。薬局薬店などで数百円くらいで購入できます。綿棒の先に適量を出して、炎症部位に持っていくと塗りやすいです。また、炎症を起こしている部分なので直接指で触れるよりは抗菌の綿棒を用いる方がより清潔な状態で薬を塗布できますので、手指の常在菌から悪さを未然に防ぐことにもつながります。

ちなみに、強度の遠視眼であったり老眼の度合いがかなり進んでいる方は目元の細かい部分に薬を塗るのは大変なことです。このような薬の塗布に限らず、特に女性の場合は何歳になってもお化粧はするものなので、アイメイクをするときは非常に涙ぐましい努力をされているのです。是非ともご家族が率先して協力してあげてください。

花粉症と生活習慣

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寒い日が続くと早く暖かくなってほしいと思うようになりますが、暖かさと共に花粉症の症状もひどくなっていくため、私は春になると毎年少し憂鬱になります。。

花粉症対策といえば、薬を飲んだり、目薬をさしたり、花粉症に良いとされる食べ物を食べたり…などがありますが、生活習慣も花粉症に大きな影響を与えていることはご存知でしょうか?
生活習慣が乱れると免疫力が下がり、花粉症が悪化する原因となってしまいます。
だからといって免疫力を高め過ぎても症状がひどくなってしまうこともあるので、免疫力は一定の状態に整えることが大切です。

*ストレスや疲れを溜め込まない
*しっかりと睡眠をとる
日本人は睡眠不足の人がとても多いと言われています。疲れを翌日に残さないためにも毎日しっかりと睡眠をとるようにしましょう。

*腸内環境を整える
暴飲暴食や無理なダイエットは避け、腸内環境を整えることで花粉症予防になると言われています。

*適度な運動をする
体力が低下すると免疫力のバランスが悪くなります。花粉が飛んでいる外ではなく、室内でもできる運動をするのがオススメです。

*禁煙する
タバコの有害物質が花粉症を悪化させると言われています。

これらの生活習慣を見直して、少しでも花粉症の症状を抑えられるようにしましょう。

メガネの掛け合わせ、無理する必要はありません。

眼科医当院でメガネを処方する際、先生の指示にしたがってメガネの度数が決定されます。ですが、先生の提示した度数を必ず使用しなくてはならないという決まりはありません。

確かに病状によっては変更が難しい場合がありますが、通常はメガネを使用される患者さんご本人が「メガネがあると見やすい」「楽になった」と思えるようなメガネを作る必要があります。両眼で1.0が見えるくらいで作られる方が多いとされていますが、あくまでも一般論です。

実際に使えるメガネになるかどうか、掛け合わせ(試し掛け)をしているときに、「非常に疲れる」とか「見えにくい」「歩くとフラフラしそう」など、あれっ?!って思ったことがあれば、無理に続ける必要はないのです。

これなら使用できそう!と、安心できるような度数で調整をすることは何度でもできますから、気になることは近くのスタッフにどんどん伝えてください。視力は目安なのです。眼科側の、一般的にこのくらいの視力が出ているなら問題ないのでは?という認識と、使用者ご本人の見え方の満足感は必ずしもイコールではありません。

無理して作成しても使えないメガネになってしまったら、意味がありませんよね。気になる点を遠慮して言わないとするより、ちゃんと教えていただける方が先生も実は嬉しいのです^^

お子さんが泣いている時に目薬してもダメ☆

目薬点眼小さなお子さんが目薬が処方された場合、「子どもが嫌がって点眼させてくれない」というお声をよく耳にします。 どのようにして目薬をさすかは親御さんによってもさまざまですが、お子さんが泣いている時に無理やりに目薬をさしても何の効果もありませんのでご注意を!泣いていると、目薬をしても涙ですぐに薬液が流されてしまうのです。

泣いていなければ、目をつぶっていても構いません。下まぶたの辺りをひっぱって、数滴たらしてあげれば十分です。仰向けの状態の方が点眼しやすいです。また、目薬はあまり高いところからさすと薬が目に入ったときにビックリしたり、急にヒヤッとする感じを嫌がる可能性もあります。ですので、なるべく低めの位置で目じりのあたりから点眼するほうが不快感は減るはずです。

では、どうしても点眼をさせてくれない場合はお子さんが寝ているときを利用します。ウトウトしているときではなく熟睡しているときを狙います。そーっと下のまぶたを引き下げて点眼します。朝も起きる前に点眼してしまいます。本来であれば先生の指示通りに点眼するのですが、まったく点眼できなかった!ということは避けるようにしましょう。