学校健診で視力でひっかかった3人のお子さん達。お母様たち同士の仲も良いのか一緒に来院されることもよくあります。
そして仲良く?!3人のお子さんは「メガネ」による矯正の指示を先生から受けたのですが、メガネは掛けっぱなしがよいのかという質問がありました。
A君は、「黒板が見えにくいときに、メガネを掛ければ大丈夫ですよ」
B君は、「できる限り、メガネは掛けた方がいいですね」
C君は、「寝るときやお風呂に入る以外は、メガネは掛け続けてください」
という指示が出ました。
C君ママは「どうしてうちの子だけ、メガネをずっと掛けっぱなしにしないといけないのかしら?」とやはり疑問に思われたようです。
同じように学校からプリントをもらってメガネを作る指示が出たのですが、3人とも指示が違います。これは、「近視などの屈折異常の度合い」が大きく違うため3人とも違う指示になっているのです。
A君はいわば「軽度の近視」。しかし、後ろの席から黒板を見るには難しい程度の度合いなのでです。
B君はA君よりも「やや強い近視」でした。黒板は勿論、教科書とかを読むにもメガネを掛けた方が見やすいので、できる限りはメガネを掛けましょうという訳です。
そしてC君は、近視ではなく「遠視」の傾向がありました。遠視は遠くも近くも実は焦点が合っていない状態なのです。学生くらいの年齢ではピントを合わせる力が強いため、あまり不便に感じないというケースもあります。しかし、「掛け続けるようにしてください」という理由は、ピント調節力を働かせなくても物が見える状態を常につくっておきたいからなのです。
このように、度合いが違えばメガネの活用方法にも差が出てきますので、先生からもらう【個別指示】をちゃんと守ることが大切です。忘れちゃったから、他の子に聞いて終わり!では、適応にならないこともあるのです。