こんにちは。
じめじめする季節になりましたね。
寒い日も多いので、体調に気をつけてお過ごしください。
さて、今回のテーマは心因性視力障害についてです。
心因性視力障害とは
視力低下の多くは遠視や近視、乱視など屈折異常が原因で、適切な度数のメガネをかけることで視力が出ます。
心因性視力障害は、日常生活における心理的ストレスや社会的ストレスによって、一時的に視力が低下してしまう状態です。メガネで視力を矯正しても視力はでません。
検査をしても目の病気など、悪いところも見つからない場合、心因性の視力障害が疑われます。このような症状は8才~12才頃の子供に多く見られ、女子は男子の3倍多く見られます。
視力だけではなく、視野の異常や色覚異常、夜盲などの他の眼の症状も伴うこともあります。
心因性視力障害の原因
心因性視力障害はなんらかのストレスによって引き起こされます。
そのストレスの原因が明らかになることもあれば、わからないこともあります。
家庭内や学校での出来事や思い付きにくいような些細なきっかけで視力障害になることもあります。その他に、メガネをかけたいという願望によっても視力障害になることがあります。メガネ願望の場合には、度なしのメガネをかけることで視力が改善します。
心因の原因は様々です。
心因性視力障害の検査
当院では、視力検査、視野検査が主な検査になります。
遠視、近視、乱視の適切な度数を入れても視力が出ず、他に目の異常がない時、心因性を考えます。そして、遠視のレンズ(+レンズ)と近視のレンズ(-レンズ)を組み合わせて、メガネ度数を0にして検査する、トリック法という検査方法で視力が出ることがあります。
視野検査では、求心性視野狭窄という視野が極端に狭い状態だったり、検査時間が経つにつれて見える範囲が狭くなっていく、螺旋状視野という特徴的な視野を検出できることがあります。
他に、目の表面や網膜の状態も見て異常がないかも確認します。
心因性視力障害の治療
心因性視力障害で、失明することはありません。
子供の頃におこる一時的なものです。
ストレスの原因を取り除くことが大切ですが、難しいことが多いので、長期的に経過を見ていく必要があります。
しかし、必ず良くなるのであまり心配しすぎないようにしましょう。