突然ですが、使い終わったコンタクトレンズについて質問です。皆さまはどのように捨てていますか?
ゴミ箱?
それとも洗面台に流してしまう?
他のコンタクトレンズ使用者がどのように捨てているか、話し合った事とかありますか?
そう言われてみると、あれ??と考えてしまいますよね。
コンタクトレンズは何からできている?
では、どのように捨てたら良いかの前にコンタクトレンズはそもそも何から出来ているかご存じでしょうか。紙ではないし、金属でなさそうですよね。そうなのです、コンタクトレンズはざっくり申し上げますと、プラスチックでできています。
使い終わったコンタクトレンズはどのように捨てている?
それでは、皆さまが使用後のコンタクトレンズをどのように捨てているかというアンケート結果が公表されていますので参考に紹介させていただきます。
日本においては2019年に調査されたインターネットによるアンケート(15歳~59歳のコンタクトレンズ使用者2,109名対象)より、7割が「ゴミ箱に捨てている」でした。さらに残りの3割の方が捨てている場所を見てみると「自宅内の洗面所や流し」「自宅のトイレ」という回答が半数を占めているという結果です。
さらに、こんなアンケート結果があります。米国科学会でアリゾナ州立大学の研究チームが2018年、次のように発表しています。
「アメリカのコンタクトレンズ使用者の15%~20%割程度は、使用済みのコンタクトレンズを洗面所やトイレに流しており、下水処理場にたどり着いたレンズは分解されずに細かく砕かれたマイクロプラスチックとなっていることを突き止めました」
アメリカだけでも4,500万人のコンタクトレンズ使用者がいて、1年間で推定18~33億6千万個のコンタクトレンズが捨てられている計算です。
もちろんアメリカだけでなく、日本を含めて世界中に多くのコンタクトレンズ使用者がいます。使用者各々が適切な方法で捨てないと、世界的に大きな環境問題にもつながってしまうことは容易に想像ができます。
マイクロプラスチック問題とは
マイクロプラスチックは非常に小さなもので、下水処理場の網にもかからず海へ流れ出てしまう事があります。マイクロプラスチックが問題とされているのは、海洋生物の生態系を破壊するとされている点にあります。
人間が気付かないうちに、海に住む動物や魚たちが海水に混ざったマイクロプラスチックを食べ物とわからずに飲み込んでしまい、死んでしまうという事態がおきます。マイクロプラスチックは海の生物の体内では消化されないため、死に至る事となります。
人間の生活においてプラスチックは非常に便利なものです。日常生活におけるほとんどの物がプラスチックからできています。例えば、レジ袋やストロー、食器、スマホの部品、文房具など挙げたらきりがありません。コンタクトレンズもその1つなのです。
ですので、何気なく洗面所やトイレから流して捨てたコンタクトレンズは最終的にはマイクロプラスチックとなり、海洋汚染の原因となってしまっているのが現実です。
コンタクトレンズを使うとこんなにゴミが出る?!
◆コンタクトレンズ(プラスチック、船橋市なら可燃ごみとして廃棄します。自治体により廃棄方法は異なる事があります。)
◆コンタクトレンズの入れ物ブリスター容器(リサイクル可能のプラ容器)
◆ブリスターの蓋に使われるアルミシール(アルミ)
◆コンタクトレンズが入っている外箱(紙)
◆フィルム包装(PET:ポリエチレンテレフタレート)
ディスポーザブルレンズではないコンタクトレンズであれば、洗浄保存液も必然的に使用されます。これらも液を使いきったらゴミとなります。
◆ボトル(PP:ポリプロピレン)
◆キャップ(PP:ポリプロピレン)
◆中栓(PE:ポリエチレン)
◆フィルム(PET:ポリエチレンテレフタレート)
◆ラベル(PP:ポリプロピレン)
◆外箱(紙)
◆レンズケース(プラスチック)
いかがでしょうか?一般的な例を挙げてみました。どんな素材から出来ているかを認識して、一人一人がしっかりと分別して捨てれば、このようなマイクロプラスチック問題も改善していくはずではないでしょうか。