角膜血管新生に気づけますか?

角膜血管新生(かくまくけっかんしんせい)とは


読んで字のごとく、角膜(黒目)に新しい血管ができてしまう病気です。角膜が酸素不足の状態になっていると、角膜に酸素を運ぼうとして目の中で血管が作られてしまいます。

症状が悪化した際、最終的には失明にまで至るとても怖い目の病気です。

更に怖いのが、よほど酷くなるまで「自覚症状がない」ということです。痛くもかゆくもなければ眼科に行こうなんて思わないですよね。初期の段階において肉眼で確認するのは難しいです。

角膜血管新生↑の写真のように酷くなると白目の部分から、黒目の部分に向かってどんどん赤い血管が酸素や栄養素を運ぶために伸びているのがわかります。

原因が角膜の酸素不足にあるので、

コンタクトレンズを

うっかりつけたまま寝てしまう。

酸素透過性の低いレンズを毎日長時間に渡り使用している。

無理な使用方法で使ってしまっている。

という方に発症しやすい病気です。

角膜血管新生と診断されたら?


ともかく、すぐにコンタクトレンズの装着をやめる事。

これが何よりの治療です。

程度にもよりますが、黒目にできてしまった血管が元の状態に戻るには、早くて数ヶ月から大抵は年単位で時間がかかります。新生血管ができているのに、気にせずコンタクトレンズを使っているとやがては視力低下が始まり最終的には放置した場合は失明にまで達します。

それから角膜血管新生を作ってしまう人にアルアルなのですが、

「メガネを持っていない」

と申し出られる事がよくあります。

メガネは顔の印象が変わるから嫌とか、仕事上どうしてもメガネでは無理だとか様々な理由はあると思います。

しかし、

「失明」VS「メガネを掛ける」

どちらを選択されますか?

答えは1つではないでしょうか。

コンタクトレンズをやめる事によって角膜に酸素が補給されることで、血管が徐々に消えて症状が改善されていきます。

確かに近年は酸素透過性の高いコンタクトレンズが出てきていますが、メガネに優るものではありません。初期の段階であればコンタクトレンズの使用は必要最低限にとどめる等で改善されるケースもあります。眼科医からの指示を仰ぎましょう。

酸素透過性が高いものでも使い方次第


近年は酸素透過性の高いコンタクトレンズが登場はしてきていますが、

★使用期限を超過して使っている

★汚れがついたまま

★レンズが変形している

★カラコンが希望

等の理由で、酸素透過性を低下させてしまっている事もあります。これらの点においてはやはりどんなに良い素材、製品であっても使うユーザー次第というところです。

角膜血管新生になっているかどうかは、眼科で医師に診てもらえばすぐにわかります。

定期的な検診を受ける事の大切さがここにも存在しています。