赤ちゃんにコンタクトレンズ?!と疑問に思われるかもしれませんが、治療上必要と判断されたときに赤ちゃんの目にもコンタクトレンズを入れることがあります。目的は視機能の成長のためです。主に先天性白内障や水晶体の偏位などの手術後に入れるというのが一般的です。
どんなコンタクトレンズかというと、手術後に超強度の遠視矯正用度数を入れたコンタクト「主にハードコンタクト」をつけるというパターンが多いです。全身麻酔をかけて、コンタクトをつけるために必要な検査を行なうのでとても大変なのです。
大人でも、ハードコンタクトレンズなんて入れたらゴロゴロ異物感があって、涙がでたりするのに赤ちゃんに入れたら可哀想と思うかもしれません。しかし、これから成長して生きていくための視力発達を考えると、どうしてもいれなくてはならない場合があるのです。また、視力の発達途中ですので度数は急激に変わりやすく何度も調整していくことが必要です。
さらに、赤ちゃんは自分でコンタクトの着脱なんてできませんから、自宅にいるときはご両親が行なうことになります。両足の膝で赤ちゃんの頭をはさんで固定し、手足はタオルケットなどでくるむようにして着脱をします。端から見ると残酷な風景に見えますが、この時期の赤ちゃんには、何をされているかという概念がないといわれていますので、特に恐怖心を抱いたりすることはないと言われています。いずれにしても、赤ちゃんがこれからの人生に必要とされる視力が確保されるということが最優先です。(また、当院では残念ながら赤ちゃんへの処方が設備上行なうことはできません;すみません・・)