色覚異常と聞くと、物が見えないとか白黒の世界になるとかちょっと違う思い込みを持たれている方もいらっしゃいます。しかし、目にはちゃんとカラーで視界が捉えられます。色の具合は他人と違っていても、見る機能には問題がありませんので日常生活程度であれば一般の方と同じように過ごすことができます。
ただ一点、違うことは「色の区別」がしにくいということです。具体的には、色覚異常の中でも多いパターンで言えば次のような色の区別がしにくいと言われています。
●緑と赤
●緑と茶
●緑と灰色(黒色)
●ピンクと白(灰色)
●オレンジと黄緑
●青と紫
また、これらに加えて
●赤と黒
●ピンクと青
の区別がしにくいといった方もいらっしゃいます。もっと具体的に日常的なことを挙げてみます。
◆紅葉が識別できない
◆充電ランプ、充電中の赤→緑などに変化する場合、完了の色が変わったかどうか判りにくい
◆電車の中にある路線図、色分けされている路線が読み取りにくい
◆スーパーの買い物で、新鮮な食材かどうか判別がしにくい
◆靴下を左右色違いで履いてしまうことが多い
などが挙げられます。形や文字ではなく、色に頼って判別をしなければならないことが苦手なのです。しかし、視力そのものは異常なく日常生活は問題なく送れる方がほとんどです。
もし、色覚異常と診断された場合は前向きに受け止めることが大切です。また、身近にこのような異常をお持ちの方がいらっしゃるようでしたら、困っているときは手助けをしてあげてください。