年齢を重ねてくると、血圧の話題がよく出るようになります。血圧は上が120とか、下が70とか何となく会話していても、ではこの「上」ってなんでしょう?上の血圧とは、心臓が収縮して血液を体内に送り出すときの血圧です。そうすると下の血圧は血液が体内から心臓へ戻ってきて、次に送り出す血液を溜めているときの血圧のことを言いします。
この上の血圧があまりにも高いと、「高血圧」という診断がなされます。そして、眼科においても高血圧の方は眼底出血を起こす危険性が高いとも言われています。
眼底には網膜にたくさんの血管があり、あまりにも強い勢いで血液が流れて圧力がかかると、とくに細い血管では破損して目の奥で出血してしまうことがあるのです。目の表面の出血であれば自分で鏡を見れば気が付きますし、他人から見ても「あれ?目が赤いよ」とわかります。
しかし目の奥の出血の場合はなかなか自覚症状が現れません。特に片眼だけ出血している場合は、もう片方の眼が見えているので当人は全く気が付かない・・!ということもしばしばあります。ようやく大出血になって、ふとした瞬間に「ん?見え方が比べてみるとおかしい!」と眼科を受診されるケースが多いのです。いつからだったのかもわからず、今さっき気がついのです!ってことになるのです。
大出血になる前に何とかする。ということを考えると、高血圧の方も定期的な眼底検査が大変重要になります。また、高血圧を改善するには日ごろの食生活(塩分やカロリーの摂取コントロール)や適度な運動も求められます。