乱視で老眼が出たら、コンタクトレンズは使えるの?

たいてい40歳を過ぎると、少なからず老眼が気になり始めます。老眼になる前は、ソフトコンタクトレンズで乱視と近視を矯正、もしくは遠視を矯正していたけれど最近、極めて手元が見えにくくなった!!

という方、いらっしゃると思います。

現在市場にある乱視用ソフトコンタクトレンズには

「乱視」+「近視」

「乱視」+「遠視」

という組み合わせで度数を入れることはできますが、

「乱視」+「遠近両用」

という度数が入っているソフトコンタクトレンズは残念ながらありません。ソフトコンタクトレンズで乱視を矯正し、なおかつ遠近を矯正するという商品が今後開発されることを祈りますが、現状でこのような目をされている方は「ハードコンタクトレンズを使う」または、「ソフトコンタクトをつけた上から、メガネを掛ける」等といった方法をとることになります。

しかし、長年にわたりソフトコンタクトレンズを使用してきた方がハードコンタクトにするのは、まずは着け心地の点で非常に慣れにくいといわれます。
(子供の時に、ピアノ→エレクトーンの順番なら問題ないけれどエレクトーン→ピアノの順で習うと鍵盤が重くて上手く弾けないというのと似ている気がします)

また、その中で遠近両用の独特な見え方にも慣れなくてはいけない状況になります。もし、慣れないようなら今までのコンタクトを遠方重視の見え方に合わせ、その上から手元の作業をするときにメガネをかけて手元にピントを合わせるという方法を取るとスッキリ見えると思います。しかし、メガネを掛けたくないからコンタクトにしているという方にとっては、あまり嬉しくない方法になってしまいます。

「見え方」をとるか、「着け心地」をとるか、「外見」をとるか、当人の立場であれば悩みどころです。

近視の人は、老眼にならないというのは本当?

友人と話をしていると、こんな話を耳にしました。

「私の母は、目が悪いから老眼にならないみたいだよ!」

こんなことが実際にあるのでしょうか?
結論から申し上げますと、残念ながら老眼にならないというのは間違いです。年をとると、誰でも老眼になります。

しかし、友人母のようにもともと手元にピントが合った目をしている方もいらっしゃいます。裸眼で手元の新聞や携帯が見えますから、老眼になっていないような錯覚にとらわれますが年齢相応の調節力の低下は起こっているものなのです。

このような眼の方は、たいてい若いときは「近視用の眼鏡」を使用していたかと思います。(学生であれば後ろの席からでも黒板が見えるような眼鏡です。)では、現在も遠くが視力1.0見えるような眼鏡をかけた状態で、手元がはっきりと昔のように見えるかというとそうではない、ということにお気づきになるでしょう。

学生の時であれば、黒板を見るときに眼鏡を掛けて教科書を読むときに眼鏡を外すなんてことはありません。これは離れた黒板のにピントが合っている状態から、手元の教科書へ視線を移してもピントを調節する機能がきちんと働いているからなのです。年をとるにつれてこの機能が低下し、黒板が見える状態から教科書にピントを合わせる力が弱くなってしまうわけです。これが老眼と呼ばれる現象なのです。