以前コンタクトレンズ学会で、
「どのコンタクトレンズが一番アカントアメーバーが付着しにくいか?」
という臨床実験の結果が発表されていました。
そもそも、アカントアメーバーとは何かというところから
少し付け足していきます。
現在、日本でのコンタクトレンズ使用者は1500万人と言われています。
そのうち、使用者の10%程度に眼障害が発生しているのが現実です。
この眼障害の中で、近年アカントアメーバーという微生物による感染症は、
増加傾向にあるとされています。
失明に至るケースもある重大な角膜の病気なので、絶対にかかりたくないものです。
原因は、ソフトコンタクトレンズ使用にともなうものが9割を占めていると報告されています。
一昔前までは、ソフトコンタクトレンズには「煮沸消毒」という熱消毒を行っていましたが、
コールド消毒(今、市販されているコンタクトレンズケア用品のほとんどがこれです)に切り替わり、煩雑な手入れからは解放された反面、感染症のリスクが高まるようになってしまっているようです。
では、このアカントアメーバー感染症の原因である、
このアカントアメーバーが付着しにくいコンタクトレンズは何でしょうか?
まず挙げられるのは、水分を含まないハードコンタクトです。
では、ソフトコンタクトでは・・?
この点についてまとめられた報告結果によると、
クーパービジョン社から発売されている
「バイオフィニティ」が アカントアメーバーの付着に一番耐性がある、というものでした。
これは、現在主流で使われるシリコーンハイドロゲルレンズ(定期交換タイプ)の中で比べた際、どれが一番アカントアメーバが付着しくにかったかを臨床実験された結果です。
先生方が比較用に用いたレンズは、
シリコーンハイドロゲルレンズの中の
●アキュビューオアシス
●アキュビューアドバンス
●メダリストフプレミア
●2ウィークプレミオ などの製品でした。
また、アカントアメーバーには
ヨードの消毒成分が効果的とされていますので、
そういったケア用品と組み合わせて
コンタクトレンズを使うと、さらに感染予防対策になりますね!
ただし、耐性のあるレンズを選んでも100%感染しないということにはなりませんので、
これまでどおり、十分注意してケアしていく必要があります。