3歳児検診から始まり、物心ついたときには眼科で視力を測るときに「C」を見れば、穴の開いている方向を答えるように覚えていたはずです。「C」の開いている方向を答え、より小さいところまで答えられれば目が良いという判断になるということまではご周知の通りです。
では、この見覚えのある「C」アルファベットのC
のようなマークの名前はご存知でしょうか?
これは「ランドルト環」と呼ばれます。日本だけではなく、世界共通の視力検査用の指標です。大人でも子供でも、言葉が通じなくても、検査できます。
視力表で視力1.0に該当するランドルト環の大きさは、高さ7.5mm、文字の太さ1.5mm、文字の切れ目の部分の幅1.5mmの大きさです。視力検査は、視力検査表から通常5m離れて測ります。この切れ目の部分1.5mmが5m離れたところから、切れ目を確認できれば1.0の視力と判断されます。
5mの位置から切れ目が判断できなければ、4m、3m・・・というように、近づいて見るようにし、判別できる位置で視力が決定します。また、視力は1分の視覚で確認できる能力が視力1.0です。(1分=角度を表す単位で、1度の60分の1の角度)具体的には、確認できる最小視覚が2分なら視力は1÷2=0.5、10分なら1÷10=0.1となります。
ちなみに、この「ランドルト環」という名前も、考案したランドルトさんというフランスの眼科医の名前にちなんて付けられているようです。何事もそうですが一番初めに考えた人って素晴らしいですよね。