白内障とは?

みなさん、こんにちは。

寒くなってきましたね。体調に気をつけてお過ごしください。

さて、今回のテーマは白内障です。

白内障とは?

目の中には水晶体と呼ばれる透明なレンズが入っています。水晶体が光を通して網膜に像を映し出します。この水晶体が濁ってきて、光が通らなくなり見えにくくなるのが白内障です。

水晶体が濁ってくると、かすんだり、物が二重になったり、まぶしく感じるなどの症状がでてきます。

白内障の原因で最も多いのが加齢によるもので老人性白内障と呼ばれます。

老人性白内障は、目の病気というよりは、一種の老化現象と言えます。早い人では40代から白内障が現れることもあります。

加齢性以外のものでは、先天性のもの、アトピー、外傷、虹彩毛様体炎などの炎症に続いて起こるものなどがあります。

白内障の治療

一度濁った水晶体は元の透明な状態には治りません。

そこである程度進行したら、手術で濁った水晶体を取り除き、眼内レンズを挿入する方法が一般的です。

また、白内障がごく初期の状態では、目薬で進行を遅らせることができる場合もあります。目薬で白内障を治したり、完全に進行を止めることはできません。

手術方法について

手術は局所麻酔で行います。黒目と白目の境に3mmの傷口をつくり、その穴から管を挿入します。

水晶体を超音波で砕いて、掃除機のように吸い取ります。そして、また3mmの穴から人工レンズを入れ込みます。

手術時間は10~20分程度と短く、日帰り手術も多いです。

かといって、短く簡単で100%安全な手術というわけではありません。やはり外科的な処置を行うことになりますので、手術の合併症が生じ、重篤な視力障害が残る可能性もありますで、よく医師と相談して決めてください。

また、白内障がかなり進行し、砕くのが難しい場合にはほかの手術方法になることもあります。

白内障術後は安定するまで数週間~数か月かかることがあります。今まで使っていたメガネの度数が合わなくなっても、安定するまでは様子を見ます。

後発白内障について

術後、眼内レンズの後方(後嚢)が濁ってくる場合もあり、その場合はレーザーで処置することもあります。

 

見えにくくなってきた、かすむ、白内障かな?と思ったら、早めに眼科の受診をおすすめします。

 

 

白内障手術後の”見える”について。

加齢とともに進んだ白内障。手術をすれば見えるようになるよ!と耳にされることも多いと思いますが、その「見える」という意味を考えてみます。

視力年齢が進めば「遠近両用メガネ」を使う方も多いのですが、これは老化により様々な見たい距離にピントを合わせにくくなってしまうために必要となります。この機能そのものは白内障の手術では治りません。

日常生活をしていて様々な距離のものを見ますよね。例えば、

*車の運転をするようなとき、数メートル先の看板などちょっと離れた距離のもの見たりするとき(遠く)
*部屋の中で生活するときやデスク上の範囲くらいのものを見るとき(中間)
*手に持った新聞や携帯・スマホなどの画面くらいの距離のものを見るとき(近く)

といった感じです。

健康保険の適用で白内障の手術をした場合、現在では大まかにこれらの3つのうち、どこの距離にピントを合わせて見えるようにするかを決めてもらうことになります。

仮に(遠く)にピントを合わせた状態で手術を終えると、(遠く)は良く見えるようになりますが、特に(近く)は見えにくい状態が残りますので、白内障の手術後には老眼鏡が必要となるといった具合です。

いわば、どこか見たい距離を1つしか選ぶことができないのです。ほとんどの方は(中間)くらいの距離が見えるように合わせてもらって、遠近をそこそこ見えるようにしておくという方が多いようです。

また、近年では健康保険の適用でなく【全額実費】であれば眼内に遠近両用レンズや3焦点レンズなどを入れてすべての距離にピントを合わせることもできるようです。高額になりますので、先進医療保険などに加入をしていて適用になれば補助が出る場合もあります。その点に関してはご自身の加入している医療保険の内容を確認されると良いでしょう。

ビタミンCと白内障の予防。

白内障は老化現象のひとつでもあり、年齢とともに発症するのは避けて通ることはできません。しかし「予防」という意味では、ビタミンCを摂取することが有効です。

白内障を悪化させる原因のひとつに、「紫外線」が挙げられています。紫外線を浴びると活性酸素が発生して、水晶体にもともと存在するたんぱく質やヒアルロン酸成分に異変が起こります。これらが白内障の原因になっています。

活性酸素を除去するために、目の中にある抗酸化作用を持つ成分「ビタミンC」が応戦に出ます。ですが、ビタミンCが不足している方とたくさんある方では防御力に差がでます。これが白内障の進行や早期の発症に影響します。そのため、ビタミンCをしっかり摂取していれば、白内障の予防につながるというわけです。

ビタミンCは水溶性ですので、長時間体内にとどまることはできません。一度に大量摂取ではなく、こまめに補給することが好ましいと言われます。よくテレビのコマーシャルなどで言われる1日1000mgは健康を維持する目安ですが、「予防」という観点で考えると2000~3000mgの摂取を目標とすると良いです。

リポ-カプセルビタミンC当院でも、効率よくビタミンCを摂取できる「リポーカプセルビタミンC」をとり扱っています。吸収率が一般のサプリメントなどに比べ約2倍となっています。ご希望の方は受付までお申し出ください。

白内障手術は何歳まで受けられる?

年をとれば、白内障になる!というのはご周知のことですが、
何歳までなら受けられる??とか、
お考えになられたことはなりますか?

白内障は一種の老化現象だし、
あと何年か?くらいの寿命なら我慢してしまおうか・・

など、いろいろお考えはあるのではないでしょうか。

 

当院から紹介をさせていただいている病院さんでは、
100歳を超えても白内障の手術をされたという患者さんの
お話も耳にします。

何歳までしかできない!!という年齢的制限は
やはりないようで、「健康で手術に耐えうるかどうか」ということが
重要のようです。

メガネやコンタクトレンズもそうですが、
何歳から使ってもよいか?という決まりはなく
使う本人が管理できるか、が重要ですね!

 

しかし、年齢が進むにつれて
体力も徐々に落ち、合併症を併発ししたりするリスクも
高まりますので、
60~70歳くらいを目安に受けられるほうが良いと考えられます。
目の手術といえど、全身が健康体である必要があります。

今では、日帰り手術を行っているところもあり、
何日も入院したりする負担というのも
少なくなってきています。

何事も元気で、自分でできるうちに行っておくと良いですね!

目で見る事により、沢山の情報を手に入れる事ができます。
物が見えない事がストレスになり、うつ病にかかるとも
言われますから、きちんと視界は確保しておくことが大切です。

白内障は、目薬では治りません。

【白内障】と診断されて、
先生から目薬が処方された方は多いと思います。

カリーユニ点眼液

 

 

 

しかし、これは白内障を『治す』お薬ではありません。
『進行を遅らせる』目薬なのです。

薬を点眼しているのに、良くならない!
と、勘違いされていらっしゃる方はいませんか?

もう一度申し上げますが、
白内障のお薬は、治すものではなく
進行を遅らせるためのものです。

なので、点眼したからといって、症状がよくなるわけでは
ありません。
白内障は、ゆっくりではありますが点眼をしていても
進行を続けます。

 

根本的に白内障を治すためには、『手術』が必要です。

また、白内障と診断されても
目薬を使わない方もいらっしゃいます。

ぼやけた視界とおつきあいするよりは、進行を遅らせずに
手術が出来るくらいまで進行させ、
早くスッキリとした視界を手に入れてしまう!
というのも方法の1つです。

どちらの方が、ご自身にとって良い選択なのか。
それぞれ生活スタイルもありますから、
よく考えて先生と治療計画をたてるとよいでしょう。

コンタクトレンズを乱用すると、将来白内障の手術ができない場合も。

コンタクトレンズを使用する際、酸素透過率の高い製品を選ぶようにお話している理由に、「将来のことを考えて」という事が含まれます。

まず、角膜には角膜内皮細胞という六角形の細胞があり、物を見るために大変重要な役割をもっています。

角膜内皮細胞

(少し見えにくいかもしれませんが、角膜内皮細胞の写真です。クリックすると拡大します)

上の写真は、正常な角膜内皮細胞です。 ひとつひとつが小さくて綺麗な六角形をしています。対して下の写真は細胞の損傷が大きい例です。大きくて、形もいびつです。

コンタクトレンズの長期に渡る使用により角膜が酸素不足の状態になっていると、角膜内皮細胞が少しずつ損傷し減少していきます。

この細胞数が少ないと、白内障の手術後に視力が回復するまでに時間がかかったり白く濁ったまま視力が回復してこないケースもあります。そのため、角膜内皮細胞の数が少ない方は、手術自体ができないということになってしまします。

最初に将来の事を考えてと申し上げたのは、現在20~30代で学生時代からコンタクトレンズを無理して使っている。この先も現在の使用状況をかえりみずに使用したら、こういった事態を引き起こすことになるかもしれません。

角膜内皮細胞は、数日でどうなるというものではありません。今から使用方法を改めれば、減少し始めた角膜内皮細胞を守ることができるかもしれません。未来は変わるかもしれませんから、ご自身の目を大切にしてあげてください。

白内障の手術は、いつごろが良いか?

人間、誰でも年をとります。髪の毛が白髪になるのと同じで、目(水晶体)も白く濁って固くなっていきます。これが「白内障」と呼ばれるものです。

さて、白内障と診断されたといっても、すぐに手術をするわけではありません。そのため「いつ、手術したらいいですか?」という質問を患者さんからよく受けます。先生からの特別な指示がない限りは、「日常生活に不便がでたら、手術を考えてください」とお伝えしています。

白内障の初期の段階では、「少しまぶしい」「ちょっと見えにくい」といったような症状がでます。初期の段階であれば、眩しさはサングラスなどで、見えにくさは眼鏡やコンタクトレンズなどでカバーすることができます。しかし、徐々に白内障が進行していくと眼鏡やコンタクトレンズを度数を上げても視力がでない!という状態になります。そして、日常生活で物が見えにくくストレスに感じてくるはずです。そう感じたら、手術を考えてみるのでも遅くはありません。