視力検査、0.1以下はどうなるの?!

ランドルト環親御さんが視力が良い場合、お子さんの視力が例えば0.1になっていたことを聞くとやはり驚かれます。通常は1.0あれば視力は良いという一般的な学校視力をご存知であるからだと思います。また、「この下の視力はあるんですか?」という質問を受けることがよくあります。

無論、0.1以下の視力も存在します。ただし、数値で表せるのは0.01までとなります。

視力0.1→0.08→0.05→・・・・・・・→0.01といった具合で、どんどん数値が小さくなりますが0.01の下は0.009と小数点第3位で表すことはありません。

しかし、0.01より下がったからといって、目が見えなくなるわけではありません。50cmの距離でも0.1の指標が見えなくなったとき、すなわち0.01の視力がないとされた時は、他者の指が何本見えるか、眼前何cmの距離のところまでなら判別できるかということを調べます。指数弁という視力評価になります。

これもダメ・・・。となると眼前何cmのところで他者の手が動いているのが判別できるかを調べます。これは手動弁という視力評価になります。

そして、これもダメ・・・。となると、暗室で光が確認できるかを調べます。これが最後の検査です。光が見えれば、光覚弁という視力評価になります。最後になりますが、光も見ることができない=全盲(視力0)ということになるのです。

視力0.9と1.0の差にこだわる必要なし?!

ランドルト環メガネの掛け合わせをするときに、0.9にするか1.0まで見えるようにするか、結構悩んでしまうという方っていらっしゃいます。「視力1.0というとしっかり見えている!」という一般的な概念がやはりあるからでしょうか。

では視力1.0とはいかなるものかというと、5m離れた位置からランドルト環「高さ7.5mm」「Cの太さ1.5mm」「切れ目の部分の幅1.5mm」が判別できるということです。
(※ランドルト環・・・視力検査の時に見てもらう「C」の表のことです)

視力0.5用のランドルト環の大きさは1.0用の2倍、0.2用は5倍、
0.1用は1.0用の10倍の大きさとなっています。

これをふまえて考えますと、0.1 の視標と 0.2 のランドルト環は実物を見るとわかりやすいのですが、大きさがかなり違います。「0.1しか見えなかった方が、0.2まで見えるようになった」という1段階の変化は、視力検査上、大きな変化があるということです。しかし、0.9見えている方が1.0まで見えるようになったというのは、実は視力上では大した変化ではありません。

0.1→0.2と0.9→1.0というのはともに表記上で見ればどちらも1段階の差ですが、視力上として考えると大変な差になっています。

この差を%で比べてみると、0.1から0.2の差を100%としたとき、0.9から1.0の差はわずか10%です。そう考えると、視力1.0に固執する必要はあまりないということかもしれません。ご参考にどうぞ☆

夏休みまで迄には、視力チェックしましょう!

春の学校検診で、視力にひっかかったお子さん。プールが始まる前の結膜炎検診。斜視などの疑い。

このようなチェックがついた学校からもらったプリントが、いまだに手元に残っていたりしていませんか?

プリントをもらった直後に受診された方もいらっしゃれば、親御さんのお仕事の都合などがつかずに、また眼科受診をできていない方もいらっしゃると思います。

しかし、もう来月は夏休みです。

そこまでには、何とか都合をつけて先生に目を診てもらいましょう!

学校からのプリントについては、証明書料、文書料など頂戴することなく記載しています。お気軽にお申し付けください。また受診の際、船橋市子ども医療券をお忘れになる方が多くいらっしゃいます。保険証と併せてご提示ください。窓口のご負担金が300円や無料になる、あの券です。中学校卒業までは、申請により使用できると思いますのでご確認ください。

運転免許更新の前に。

先日、車の運転免許の更新に行ってきました。
視力検査も問題なくパス♪
ですが、出来上がった免許証にはいつもながら誰にも見せたくないような写真が。。。

ところで、運転免許更新前に何か気をつけていらっしゃることってありますか?

そうです。
視力がしっかり矯正されているか、確認してください!

一般的な中型車の免許であれば
片目0.3ずつ以上、両目で0.7以上の視力が必要となります。

単純に近視の度が進んだりした方は、メガネやコンタクトレンズの調整をしましょう。
また、よく寝て体調を整えておくと視力も出やすいはずです。

また、病的な異常で視力が出ない場合、早めの対処が必要となります。
たとえば白内障が進んでいる場合、どんなに眼前のメガネの度を調整しても視力が出ない、
眼底に異常があり、視力が出ないなど手術等で直る場合は早めに治療していきましょう。

この名前、思い出せますか?

こどもの時から、視力検査をするときに一度は見たことはあると思います。

遮眼子片目をかくして、ランドルト環( C )の空いている方向を答えるあの検査の時に、手に持ちますよね。

では、この用具は何という名前かご存じでしょうか。

 

 

黒いしゃもじみないなの。

片目を隠す黒いやつ。

といった具合に、どちらかというと、見た目をそのまま言われるほうが伝わりそうな気もしてきます(笑)

何事もなければ、この用具の名前を呼んだりすることなんてありません。視力検査のときにも「これで左目を隠してください」とか渡されるだけで、あまり声に出して呼ぶこともありません。

実際に、眼科で働いてる私たちでも、1年に1回、この用具の名前を呼ぶかといわれると、「・・・・」といった具合です。 一般的知名度が低いのは、当たり前ですね。

 

それでは正解です。

正式名称では、「遮眼子(しゃがんし)」といいます。
是非、頭の片隅でも覚えていてあげてください。

視力検査を受ける時の注意点。

視力検査。
視力検査

 

 
子供のときから、学校や会社での健康診断に至るまで
幾度か受けてきたと思います。

検査の方法そのものは、

ランドルト環といわれる(「C」のような輪)絵を見て
輪の切れ目がある方向を答えるというものです。
やり方を知らないっ!なんて方はいらっしゃいませんよね?

しかし、ただ答えれば良い!というものでもありません。

 

患者さんにも、検査中に守って欲しいことがいくつかあります。
正しく検査結果を出すために、ご協力をお願いします。

1)決められた位置より、前後に動かない。
さくら眼科ではイスに座ってて行なうので、イスの位置は動かさず
背筋を伸ばして、背もたれに背中をしっかりつけていてください。
測る距離が変わると、視力検査の結果が変わってしまいます。

2)視力検査用のメガネを動かさない。
視力検査の際に、検査用のメガネをかけてもらうのですが
勝手に動かしたりせず、検査中はそのままにしてください。

3)両目を開けた状態で指標を見る。
見えにくかったりすると、目を細めてみたり片目をつぶってしまったりされる方が
いらっしゃいますが、両目を自然に開けた状態で見ましょう。
また、何となくでも輪の切れ目がわかれば、恥ずかしがらずに答えてください。

4)首や頭を傾けない。
特に視野が狭かったりして見えにくい場合、首をかしげたり頭を傾けたりして
見えそうなポイントを探したりする方もいらっしゃいますが、まっすぐな状態で
見てくださいね!

必ず注意点を守って、検査を受けるようにしましょう。

「物を見る」ことは、大人になっても重要です。

子どもの時は、視力の発達のために
「物を見る」ということは大変重要なことだと
以前よりお話をしています。

では、お父さん・お母さんの世代。
その上はおじいちゃん・おばあちゃんになったら
意識的に「物を見る」ということを
しなくても良いのでしょうか?
家族と視力

 

 

 

 

 

 

 

視力は、年齢に関係なく確保することが必要とされます。
物を見ることによって、脳に刺激を与えます。
そうすることで、脳の活性化にもつながります。
年をとっていても、物をしっかりとした視界で
見ることは、結果的にアンチエイジングにもつながります。

年をとると、老化現象の1つとしてほぼ全員に白内障が
発症すると言われますが、
ずっと曇った視界でいるより
今は日帰り手術などもありますので
早めに視力回復をはかる。
というのは有効な手段としておススメします。

また、度の極めて合っていない眼鏡やコンタクトレンズ。
これらも調整して、すっきりとした視界を手に入れましょう。

視力は1.0に合わせないと、ダメな訳ではありません。

学校の視力検査などでもそうですが、
視力は1.0が見えるのが原則!!という考え方があります。

確かに、お子さんが学校生活で必要な視力を考えると
1.0が見える方が良いという、一つの目安です。

しかし、絶対に1.0視力がでるようにしなければならないのか?

という事を考えると、一概にそれが一番良い選択であるとは
いえません。

例えば、1.0見えるような度数でメガネやコンタクトレンズを
作ったとしても、

■度がきつすぎて掛けていられない。
■気分が悪くなってしまう。
■頭痛がしてくる。 ・・・etc

このような不具合が出てしまっては、折角つくったメガネやコンタクトも
道具として役に立たないものになってしまいます。

その方にとって、一番生活上で負担がかからない度数というのは
それぞれ違います。

なので、1.0が見えていないからダメ。とか
決めつけて考えるより、どの視力で一番楽にものを見ることができるか
というほうが重要になります。

 

0.7くらいしか視力的にはないけれども、
それでも生活上、全く見えなくて困ってしまうということは
ないでしょうし、不便が出てくれば
その時点で調整を加えてあげれば良いのです。

逆に1.0で合わせたのに、不調があるという方も!
一度調整を考えてみることをおススメします。