目の酸素不足

まつ毛と角膜角膜(黒目)は血管の無い組織のため、涙や空気中から酸素を取り入れています。

そのためコンタクトレンズなどで角膜を覆ってしまうと、目が酸素不足になってしまいます。
目が酸素不足になると様々な症状が出てきます。
血管の無い角膜は慢性的な酸素不足に陥ると、酸素不足を補おうとして角膜の周辺部(白目の部分)から血管が侵入してきてしまいます。血管は真ん中に向かって伸びていくため、進行してひどくなれば視界にも入ってきて、最悪の場合失明することもあります。
もう一つ、目に酸素が十分に供給されなくなると「角膜内皮細胞」という細胞が減少してしまいます。角膜内皮細胞は加齢とともに減少していくものですが、コンタクトレンズの無理な装用などで若い人でも減っていってしまうことがあります。
角膜内皮細胞は角膜の透明性を保つ働きをしています。角膜内皮細胞が減ると角膜が濁ってしまい、最終的には角膜移植などの治療しか方法がなくなってしまいます。
角膜内皮細胞は一度死んでしまうと再生されない細胞のため、減らないように気をつけるしか方法はないのです。
さらに角膜内皮細胞は手術などのダメージでも減少してしまうとされているため将来白内障などの手術を受ける際に、角膜内皮細胞が少ないと手術自体が危険とみなされ、手術ができない恐れもあるというので怖いですね(>_<)
目も呼吸をしているのだということを常に意識して、無理なコンタクトレンズ装用などはすぐにやめましょう。

 

目も呼吸をしています。

目も呼吸をしています。肉眼でちょっとのぞきこんだだけではわかりにくいのですが、確かに呼吸をしています。

近年はコンタクトレンズユーザーが1500万人にものぼり、その影響で角膜障害が起こる危険が高まっています。

コンタクトレンズなどをつけて持続的に酸素不足の状態が続くと、「角膜内皮細胞」が死んでしまい数が減少します。角膜内皮細胞は透明な状態を保ち、物を見るために大切な働きをするものです。

そして角膜内皮細胞そのものは、増加することはありません。生まれた時が一番多く、年齢を重ねるとともに減少していくのみです。この細胞の多さを保つためには、酸素の供給が必要不可欠なのです。

さらに酸素の不足で生じることは、目に細菌がつきやすくなり炎症を起こしやすくなります。目の酸素が不足すると、角膜の上皮細胞が剥離しやすくなり、この剥がれ落ちた部分に細菌が付着しやすいというわけです。

たとえば、角膜に付着しやすい”緑膿菌”という細菌がありますが、この細菌は一般的なハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズで比べた場合、酸素透過率で劣るソフトコンタクトレンズのほうが細菌の付着率は約4倍も高いと言われています。

ひどい状態に陥ると大気中から酸素を取り入れなれなくなった目が呼吸をしようとして、黒目にまで血管をのばし、血液から酸素を供給しようとします。最悪の場合、失明に至ります。

自覚症状がなくても、目は悲鳴をあげているかもしれません。ご注意を・・。