ワンデータイプにも遠近両用レンズがありますよ。

40歳を過ぎてくると、だんだんと老眼が始まってきます。まだ認知度は低いですが、ワンデータイプにも遠近両用コンタクトレンズが現在4社から発売されています。

遠近両用ワンデー◆ジョンソン&ジョンソン
ワンデーアキュビューモイストマルチフォーカル

◆クーパービジョン
プロクリアワンデーマルチフォーカル

◆日本アルコン
コンフォートプラスマルチフォーカル

◆シードコンタクトレンズ
ワンデーピュアマルチステージ

いずれも1回の使い捨て、ディスポーザブルタイプとなります。船橋でも花粉が飛び始めた時期ですから、普段のコンタクトレンズの調子が悪い。でもメガネも不便だというような時、臨時で活躍するのがこのワンデータイプのレンズです。

院内でも普段のコンタクトレンズの調子が悪いという際に、使い捨てがあるとお話をすると
「えっ、遠近両用でもワンデータイプがあるのですか」とご存じなかったという反応をされる患者様も多いのです。

メガネとの併用は勿論なのですが、目の状態や用途によってはワンデー使い捨てレンズのほうが助かるということもあります。是非、上手に活用してみてください。

遠近両用コンタクトレンズの見え方【ワンデータイプその2】

遠近両用コンタクトの見え方についてよくお話を耳にすることがあります。「現在、遠近両用コンタクトを使用してるが、見えにくい」

もっとよく伺ってみると、次のようなときに見えにくいと感じているようです。

1)夜、もしくは暗いところで遠くも近くも見えにくい。

2)片目ずつ見ると、ぼやける。

当院に限らず、処方時に説明をさせていただいている内容ではあると思いますが、よく伝わっていなかった。聞いたけど忘れてしまったなどということもあります。

1)の原因については、瞳孔が大きく関係してきます。瞳孔はまぶしい時は「縮まり」、暗いところでは「広がり」ます。この瞳孔の動きにより、遠近両用コンタクトをしている、いないに関わらず見え方に変化が起きます。暗い所では瞳孔が広がることによって、ピントを絞る目の機能が弱くなるため事が遠くよりより近くが見えにくく感じます。また、暗い所に目が慣れる(暗順応)までに時間がかかることにも影響されます。そうしますと、夜に本を読むような時は照明の明るいところで読むことにより、見え方のストレスは改善されるはずです。

2)については、ソフトコンタクトレンズは目の真ん中に安定するものでははありますが、よくみると微妙に耳側にずれる傾向があります。

この状態で片目ずつ見ると、それぞれ「中心部の像」と「耳側にぶれた像」が残るため見えにくさを感じます。しかし、両目で見ることで耳側にずれた像より中心部の像が鮮明に見えるようになるためぼやけ感が改善されます。片目ずつでは見えにくいけれど、両目で見れば問題ないという方は遠近両用レンズの適応範囲内ですので安心なさってください。遠近両用タイプでは、片目でみるとぼやけるが両目で見たときに違和感がないといわれるのはこのためです。

こういったレンズの特性を知っておくと、なぜ見えにくいのかという事がご自身でも納得いくかと思われます。